白石かおるさんの本です。
なんか違和感があるなあと思ったら、主人公の名前と作者の名前が一緒だったのですね。
うーん、最初は良かったんだけどなあ。
渋谷ハチ公前に、女性の生首を置いた「犯人」が冒頭から明記されている――
犯人を探す楽しみは既にない。
でも、一気に引き込まれた。
犯人を探す楽しみは既にない。
でも、一気に引き込まれた。
なんで主人公は、女性の生首をそんな場所に置いたのか――?
男が女性を殺した「犯人」である、とそういえば明記されていた訳ではなかったのでした。
男はあくまで「女性の首を切断」した人間であり、決して「殺した」とは言っていないのです。
男はあくまで「女性の首を切断」した人間であり、決して「殺した」とは言っていないのです。
それでも、この冒頭からすっと読者を引き込みますよね。
だって、前代未聞ですこんなの。
だって、前代未聞ですこんなの。
しかし後半、主人公がどうしてそんな行動に出たのか、真犯人がおぼろげに分かってくるにつれて、若干失速した感じがします。
どうにもこうにも、この主人公がサラリーマンっぽくないというか、現実にはこんな奴いないだろうというくらい、淡々としていて何をしても涼しい顔でいるような若造なのです。
だから最後まで主人公を好きになれず、事を起こした動機にしっくりこず・・・冒頭がとても興味深い始まりだっただけに、それがとても残念でした。
また、中盤のトラクターの事とかは別になくても良かったのでは?と思う部分も多く、無駄に長くなって読むのが大変でした。
それでも読みづらいという程文章が下手な訳ではなく、むしろ読みやすかったとは思います。
今後に期待してます。
決して悪くはなかったので。
決して悪くはなかったので。