歌野晶午さんの本です。
この本、文庫化されているはずなのに、図書館に単行本しか置いておらず・・・通勤途中に読むのに、持っているのが重かった(笑)
かなり分厚いので、3日くらいかかると勢い込んで読んでいたのですが、余裕で2日で読み終わりました。
うわー・・・・!
もう、完全に騙された。
久しぶりに結末を読んでは、前のページに戻って確認・・・という事をしてしまいました。
解説というか、補足が笑えます。
見事に騙されたー!という悔しさがあるのに、何だこんなにヒントは散らばっていたんじゃないか!という驚きと。
見事に騙されたー!という悔しさがあるのに、何だこんなにヒントは散らばっていたんじゃないか!という驚きと。
例えば、主人公は30代半ばから後半くらいの、「若い」男なのかな、とか。
勿論その妹は20代と若く、今回の事件の真相を突き止めて欲しいと依頼してきた女性は、20代前半の方なのかと。
勿論その妹は20代と若く、今回の事件の真相を突き止めて欲しいと依頼してきた女性は、20代前半の方なのかと。
一人称の文章が「俺」というのと、体を鍛えているということ、20代の若さはないとしても、まだまだ現役の若い男であると、思いこんでしまう人はきっと私以外にもいたでしょう!
そのミスリードを誘う描写もさることながら、面白いのが物語が、現代と過去を挟んで展開されているのに、そのどれもが面白いということでしょうか。
過去の主人公が経験した事件と、今追っている事件とが見事に交錯して、意外な所で繋がったり、意外な真相が突き止められたり。
読んでいる側としてはどんどん続きが気になってページをめくってしまう。
そして、クライマックスで驚愕!
久しぶりに完璧に騙されました。
最近道尾秀介さんの作品の騙された!と思う展開にはまっている私としては、こういう作品はかなり大好きです。
歌野作品の中で、1、2位を争う所からしばらく動きそうにありません。
また、巻末の歌野さんのインタビューでは、歌野さんの様々な思考や作品についての事を垣間見ることが出来るので、またまた大満足。
人と違う事がやりたい!というのは、常々私が思っている事なので(服とか、流行っているものを追わない)、かなり共感しました。
その気持ちを、誰もが書けなかった作品として反映させられるのが、やっぱり凄い作家さんなのだな!と思うのですが。
その気持ちを、誰もが書けなかった作品として反映させられるのが、やっぱり凄い作家さんなのだな!と思うのですが。
思考錯誤を経て、作風が少しずつ変化してきているようで、未読作品を読むのが楽しみであります。
それにしても、私が生まれて間もないくらいにデビューしてるんですね。
それにしても、私が生まれて間もないくらいにデビューしてるんですね。
けれど、その時代に合った作品を作り上げてしまっているところがまた凄い。
凄い凄い言いまくりですが、この作品には本当に騙されました!爽快です。