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運命じゃない人

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典型的ないい人・宮田をはがゆく思っていた私立探偵の神田は、いつまでも前の彼女のことを引きずっている宮田のために、レストランで1人で寂しそうに食事をしている女性をナンパするが……

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内田けんじさんの本です。

内田さんといえば、[アフタースクール]には度肝を抜かされました。
一回見ただけでは理解出来ず、DVDまで買ってしまったくらいですが、同時進行で三つの話が巧妙に絡み合うストーリーの秀逸さには脱帽致しました。

この作品の映画は見ていないのですが、本でこれだけ楽しめるならさぞ素晴らしい出来なんでしょうね!と期待出来るくらいに、ニヤニヤしてしまう愉快さでした。

これは本として発表していて、更に映画を作る人が考えたストーリー展開なので、文章で魅せる力は少ないかもしれません(演劇を文章化している、本谷有希子さん、映画の原作本の西川美和さんは成功している例かと思いますが)。
しかし、これを映像化したら…と思うと、瞬間ニヤリとしてしまう感じなのであります。

巻末にはフロウチャートがご丁寧についていて、時系列で展開を追う事が出来ます。

ラストには、正義は勝つというような前向きな展開が待っていて、その結末にもニヤリ。

ぜひ映画も観てみたいです。

ざっくり、気楽に読める文章と厚さ。
しかしこの予測出来ない展開にはもう、笑いたくなるくらいに爽快なのです!