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誰か

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財閥会長の運転手・梶田が自転車に轢き逃げされて命を落とした。広報室で働く編集者・杉村三郎は、義父である会長から遺された娘二人の相談相手に指名される。妹の梨子が父親の思い出を本にして、犯人を見つけるきっかけにしたいというのだ。しかし姉の聡美は出版に反対している。聡美は三郎に、幼い頃の“誘拐”事件と、父の死に対する疑念を打ち明けるが、妹には内緒にしてほしいと訴えた。姉妹の相反する思いに突き動かされるように、梶田の人生をたどり直す三郎だったが…。
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宮部みゆきさんの本です。

図書館には宮部さんの本が置いてあるのですが、人気のない作品と思われるいつも同じ本しか置いていません。
でも今回はこの本があったので、借りてみました。
少し久々の宮部作品でした。

逆玉の輿にのった主人公の杉村は、義父である会長から、専属運転手だった梶田が自転車に撥ねられて死んでしまった事故の犯人が未だに見つからず、進展がない事に業を煮やした梶田の娘姉妹が、父親の事を書いた本を出版したいという相談を受けた事を言われ、協力する事になった。

犯人は、赤いTシャツを着た少年らしいが、未だに捕まってはいない。進展を見せない事態に、杉村は真相を究明すべく動き出した。

梶田姉が4歳の頃に経験したという誘拐事件。
梶田が過去に何かよくない事をしていたのではないかと不安でたまらない姉と、そんな不安よりも犯人を見つけたいといきむ妹。

梶田の過去、姉妹と姉の婚約者との関係…

様々な真相が解明されていき--


姉妹と婚約者との関係はなんとなく予想出来たけど、梶田の過去と誘拐事件の真相には驚きました。

それにしても、杉村夫妻の関係が良いですね。
というよりも、宮部さんの描く登場人物はどうしてこんなに魅力的なんでしょう!!

逆玉の輿というのも、かなり大変そうな感じですが…それでもそういう全てをのみこんでも得たいと思うような人に出会える奇跡をうらやましく思ってしまいました。