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ミッキーマウスの憂鬱

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東京ディズニーランドで新人キャストとしてバイトする21歳の若者。仲間との友情、トラブル、純愛、さまざまな経験を通じて、裏方の意義と誇りに目覚めていく。秘密のベールに包まれた巨大テーマパークのバックステージを舞台にした、史上初のディズニーランド青春成長小説。




松岡圭祐さんの本です。

書店で、この本をかなり推しているのを見かけていて気になっていた本でした。
でも、敢えて読まなかったのは「●ィズニーランド」の話なのかな?という敬遠からです。

何を隠そう、自称●ィズニー嫌いの私。

いや、ランドやシーが嫌いというより・・・キャラクターを崇拝する女子ども(←失礼)が好きになれないのでしょう。
女子高生や若い女の子達が●ィズニーキャラクターをバッグやストラップにつけていたりしているのを見ていると、何故か萎える私・・・。

いつの間にか●ィズニーを敬遠するようになっていたのです。

考えてみれば、女子なのに・・・最後にランドに行ったのは、10年近く前・・高校2年の時に友達と行ったのが最後でした。
デートで行った事もないですし、家族で行ったのなんて小学校の時です。

過敏性腸の影響もあって、長時間並んでいるという事が出来ないので・・・そして運転しては行けない(高速乗れません)し、電車だとかなり疲れる・・・
諸々を考えると、行かなくても良いや。という感じなんですよね。

そして多分、今のひねくれた私が言ったら、何をやってもにこにこ親切なスタッフに「大変だなあ」とか同情心すら湧いてしまうでしょう。。。

夢の国なのに、現実を見てしまう私は・・・多分夢の国の中で夢を見ることが出来ないのです。




前置きは長くなりましたが・・・
結論から言って、期待より良かったです。

●ィズニーランドやシーの裏側を描いた本って、多分見かけた事がないのですが・・・あくまでフィクションとは言いつつ、「きっと現実はこんなもんなんだろうなあ」とある意味で、夢と現実のギャップを知る事が出来て、何となくほっとしました。

表舞台では決して、現実を見せてはいけない。

訓練されたスタッフと、徹底した「夢を与える」事に徹するその姿勢と裏側から支えるスタッフの力・・・

あの夢の国は、これだけ沢山の人で作られているんだ・・と知る事が出来て、逆に敬遠していた気持ちが少しだけなくなりました。


それにしても、夢の国の●ィズニーランドだって、裏側では正社員とアルバイトの待遇格差や差別、表舞台に出る役者達の対立、上層部と下層部の差・・・色々な事があるのです。
普通の会社と変わらない。

それにしても、バイトをした時の正社員の態度を思い出して何だか苦笑してしまいました。

何で社員の人って、バイトに対してあんなに偉そうなんでしょう。

確かに適当にやっているバイトも沢山いるかもしれませんが、社員と同等かそれ以上に働いている人だっているわけで。
それでも契約を切られるのは、派遣やバイト、パートの人で、ぐうたら正社員は生き残れる・・・

最終学歴が大卒か高卒か。それだけで給料も上からの評価も変わる・・・。

何だか本当に嫌な世の中です。


でも、この本はなかなか良い読後感をもたらしてくれました。