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マイ・ブルー・ヘブン ~東京バンドワゴン~

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東京バンドワゴン、感動の番外編!
おなじみの幽霊おばあちゃん・サチの娘時代を終戦直後の東京を舞台に描く感動長編。国家の未来に関わる重要文書を託され身を追われるサチが堀田家に出会い、強く優しい仲間達に守られて奮闘する!




小路幸也さんの本です。

東京バンドワゴンシリーズ、最新刊は番外編。

いつも物語を語っている、おばあちゃん・サチの話。

終戦を迎え、華族である咲智子は両親から重要文書を託され、追われる身となる。
両親は拘束され、途中で掴まりかけた咲智子を救ったのは、江戸っ子の勘一だった。

訳ありと見た勘一は、咲智子を実家である「東京バンドワゴン」という古本屋に連れて行く。

事情を知った勘一の両親、戦争孤児となったかずみ、そして咲智子を守るべく、マリアやジョー、十郎達が一緒に住むことになった。

咲智子は、身を隠す為に勘一の妻という仮の身分に収まった。
そして名前を改め、サチと名乗ることに。


託された重要文書を巡り、終戦後の混乱の中様々な力を持った人間たちがそれを狙う。

けれどサチを守る仲間達はどれも強くて曲者ばかり。

サチは危険な身にさらされていると実感できないほどに楽しく穏やかな日々を過ごすのだが・・・




いつも堀田家を温かく見守っていたおばあちゃんの18歳の頃のお話。

品が良いと思っていたけれど、こんな生い立ちだったとは!

そして勘一との出会い・・・。
あんな出会い方したら、運命を感じちゃうでしょう。普通の乙女は(笑)

江戸っ子で口より手が出るのが早いけど、誠実で真面目な勘一の若かりし頃の姿も必見です。

我南人も少しだけ出てくるのですが、なるほどこの二人から生まれた子供であれば、ロックンローラーにもなりますわね!
納得です。

代々引き継がれてきた堀田家の家訓や、人助けをするという(お節介ともいう)家柄も、こうやって時代と共に引き継がれてきたんだ!と思ったらとても微笑ましく、時に感動して胸が熱くなったりととても満足の一冊でした!

次作にも期待しましょう。