【日本推理作家協会賞短編部門(第61回)】高齢者の家を狙った空き巣が頻発。犯行のあった時間帯、目の下に大きな傷のある男が目撃されていたことを知った刑事・啓子は、かつて自分が手錠をかけた男を思い出すが…。表題作を含む全4話を収録した短編集。
長岡弘樹さんの本です。
本屋で見かけて気になっていた本でした。
地元の図書館に誰にも借りられずにありましたので・・・借りました。
地元の図書館に誰にも借りられずにありましたので・・・借りました。
私、作品を読んでいる限りではずっとこの作家さんは女性の方なのかと思い込んでいました。
名前を見たら、男性の方ではないですか。
名前を見たら、男性の方ではないですか。
作風はミステリ。
だけど、安心して読めるミステリ、と言った感じでしょうか。
だけど、安心して読めるミステリ、と言った感じでしょうか。
安定したプロットと、安心して読める作風、何より文章がとても読みやすく・・・すぐに読み終わってしまったくらいです。
短編なのでどれも「もう終わり?!」と思ってしまったり、真相を何となく予想する事は出来る感じではありましたが、ちりばめたエピソードがラストでピリリと利いてくる。
この感じ、癖になりそうです。
ちなみに傍聞きとは・・・
例えば、何か一つ作り話があったとする。それを、相手から直接伝えられたら疑ってしまうが、同じ話を相手が他の誰かに喋っていて、自分はそのやりとりを傍で漏れ聞いた時・・・ころっと信じてしまう――
そのエピソードが、後半で物語の味を引き締める効果を持っているのです。
短編でこれだけ質の良い作品ばかりを書ける作家さんですから、他の作品(特に長編を!)も読んで見たくなりました。