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きみが見つける物語 恋愛編

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はじめて味わう胸の高鳴り、つないだ手。甘くて苦かった初恋。一晩じゅう泣き明かした失恋でさえも、いつかたいせつにしまっておきたい思い出になる…。旬の作家が集結、それぞれが描いた恋の物語とは?いまどきの名作を厳選、超豪華ラインアップでおくる短編小説集『きみが見つける物語 十代のための新名作』。「恋愛編」には、有川浩乙一梨屋アリエ東野圭吾山田悠介の傑作短編を収録。




あおぞらフレーク/梨屋アリエ
しあわせは子猫のかたち/乙一
黄泉の階段/山田悠介
植物図鑑 Paederia scandens var.mairei/有川浩
小さな故意の物語/東野圭吾




収録されている作家の作品は、アンソロジーも含みますが全部読んだことがあります。

中でも乙一さんのしあわせは子猫のかたちは、何度読んだが知れません。
久しぶりに読んだけど、主人公の男子はこんなに根暗だったっけ?という印象(笑)
それでも、やっぱり一番余韻が残って温かい気持ちになったのはこの作品でした。

梨屋さんはアンソロジーで何度も読んでいるのですが、あまり文体が好きになれない作家さんです。
今作も主人公が何故踏み切りのカンカンという音を発するのか?とか謎の部分が多く、「?」という感じでした。

山田悠介氏は何作か読んでいますが、この並び順は不運だったのではないでしょうか・・・。
乙一氏の後というのがいけない。

乙一さんの作品のどんでん返しに慣れてしまった私には、山田さんのどんでん返しでは驚けませんでした。
恋愛なのかホラーなのか、どっちともいえない感じの仕上がりだった気がします。

東野さんの作品は、初期作品らしく・・・やっぱりラストにそんなに驚きがなく。
恐らくこの人が真犯人というか、鍵を握っているのだろうな、と予測できるのですが・・・案の定そうなのですよ。

そして一番期待していた有川さん!
やっぱり一番読みやすいし、惹き込まれました。

が・・・短い!

一番短いのです。
そして、この話自体来月?に発売されるようですが、収録時点では連載中ということもあって、物凄く中途半端な終わり方なんです。
続きが気になって仕方がありません(これも戦略なのでしょうか?)。


しかし、一冊読んだ感想として思うのは、「うーん。物足りない」という感じでしょうか。

出来れば新作を収録して欲しかった!と思ってしまうのは私だけ?
豪華作家陣だけに、既読作品が収録されているのも仕方はないのかもしれませんが・・・。