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六番目の小夜子(再読)

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津村沙世子――とある地方の高校にやってきた、美しく謎めいた転校生。高校には十数年間にわたり、奇妙なゲームが受け継がれていた。三年に一度、サヨコと呼ばれる生徒が、見えざる手によって選ばれるのだ。そして今年は、「六番目のサヨコ」が誕生する年だった。学園生活、友情、恋愛。やがては失われる青春の輝きを美しい水晶に封じ込め、漆黒の恐怖で包みこんだ、伝説のデビュー作。




恩田陸さんのデビュー作です。

恩田さん、実はとても久しぶりに読みました。
そしてこの本も3回目くらいかと思いますが、いつ読んでも面白いですね!

恩田さんの作品の中で、3本の指に入るくらい好きな作品です。


転校生で謎の美少女・津村沙世子。
綺麗で運動も勉強も出来て、完璧な転校生。

学校に語り告がれる「サヨコ伝説」
全く同じ名前を持つこの転校生と、今年のサヨコに選ばれた者の高校生活は波乱と不安に満ちている―




実際問題、転校生でこんな完璧な人って、いないですよね?
います?

小中学校時代に転校生っていうのは何人かいましたけど、そんなに可愛い子はいなかったような・・
勉強や運動は出来たりっていう人は多かったけど。

だけど、容姿端麗で才色兼備な転校生っていうのは、その存在だけで物語をぐっと面白くしますよね。

NHKのドラマは、もう何度も観ているのだけれど、栗山千明のサヨコははまり役だったなあとしみじみ思います。

この本も、ラストにちょっと納得がいかない部分はあるのだけれど(沙世子が、突然普通の女の子に戻ったみたいな感じが、何だかしっくりこない)、それでも漂う不穏な香りと怪しげな雰囲気がたまらないです。