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ヒトリシズカ

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ある事件の犯人を捕まえ、取調べを行う中で、その事件の裏に潜む1人の女性の存在を知る。それは17年にも及ぶ警察の追跡劇だった―

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誉田哲也さんの本です。

なんとも印象的な本のタイトルです。
今回も「警察小説」なのですが、連作短編となっていて、いつもとは若干様式が異なっています。

一見何の繋がりもないように見えた一つの事件。
そこで浮き彫りになったのは、ある少女と事件の因果関係。

17年にも渡り、事件は起こり追い続けていく警察と少女の関係は、追い詰めたかにみえても、するりと逃げられてしまうかのようにかみあわない。

近付いたと思えば、すぐに遠ざかってしまうような―


少女がどうしてそんな風になってしまったのか、結局真相は分からぬまま物語は最後を迎えます。
ただ、少女が根っからの悪者ではなかった、ということだけが分かるのが救いでしょうか。

この雰囲気、なかなか良いです。