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和宮様御留

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瓦解目前の徳川将軍家に降嫁を命ぜられた皇妹和宮の身替りとなって、歴史の波の赴くままに運命を弄ばれた少女フキの数奇な一生と、その策謀の陰で、時代への抗いを貫き通した女たちの、苦悩にみちた境涯。無力であった者への鎮魂の思いをこめて描き上げた有吉文学渾身の長編歴史小説毎日芸術賞受賞作。

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有吉佐和子さんの本です。

篤姫からはまりだした、幕末の時代。
特に、大奥での篤姫和宮との対立が興味深く、前回の篤姫側から描いた本を読んだ後、和宮側から描いた話もあると知り、早速図書館で借りてきました。


うわー! 面白すぎる!

むしろ、宮尾さんの「篤姫」よりも、こっちの話の方が読みやすくて興味深くて面白かったです。

家茂が死んだとき棺に入れられた和宮の髪が、別人の髪だったという話や、和宮は幼少の頃から足が不自由でびっこだとされていたのに、記録ではぴょんと飛び降りる仕草などをしていた、という文章が残っていたりする。

このへんの歴史は、授業でもほとんどやっていないところなので、私は篤姫和宮の名前も、一度も聞いたことがありませんでした。

でも、歴史というのは面白い。

江戸時代にDNA鑑定とか、血液検査とか出来る技術があったら、もっと歴史は変わっているんだろうなと思ったりします。

この話は、突然和宮の身代わりとなり、わけもわからぬまま翻弄され、悲しい結末を辿る運命になる少女・フキの物語が主となっています。

フキは架空の人物ですが、読みながら悲しくなってきて仕方がありませんでした。


実際に和宮は替え玉を使っていた、全くの別人だったのでしょうか。
色々歴史文献も読み漁りたくなってきました。

いやー、分厚くて小さい字で読み終わらないかと思ったけど、とても面白かったです!