寝たきりの愛犬と迷える姉弟の青春物語
両親が離婚し離れて暮らす姉弟。完璧主義の姉・園は不毛な恋愛にはまり、体が弱く冷めた性格の弟・行は進路に悩んでいる。寝たきりの愛犬・ハルを間に揺れる二人。第18回小説すばる新人賞受賞作。
両親が離婚し離れて暮らす姉弟。完璧主義の姉・園は不毛な恋愛にはまり、体が弱く冷めた性格の弟・行は進路に悩んでいる。寝たきりの愛犬・ハルを間に揺れる二人。第18回小説すばる新人賞受賞作。
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飛鳥井千砂さんの本です。
この本、実は以前単行本で読んでいたのですが、今月の集英社文庫の新刊情報を中吊り広告で見て、「あ!」と思って購入してしまいました。
地元の図書館で、誰にも借りられずひっそりと置かれていた本でした。
何となく装丁に惹かれて借りてみたら、予想以上に自分好みの本だったので凄く印象に残っていました。
何となく装丁に惹かれて借りてみたら、予想以上に自分好みの本だったので凄く印象に残っていました。
読んでしばらく経つ気がするのですが、再読してみても良いなあと思ったのは変わりませんでした。
なんていうか……
私が書きたい小説は、こういう雰囲気やこういう話なんだよ!と誰かに力説したくなるような、そんな小説ですね(笑)
私が書きたい小説は、こういう雰囲気やこういう話なんだよ!と誰かに力説したくなるような、そんな小説ですね(笑)
目元以外は似ている顔なのに、猫のような少しきつめの目をした、背が高くて細くて、何事にも手を抜かない完璧主義を貫く着道楽の姉の園(その)。反対におっとりとした優しい目を持つ、何でもそこそここなし、物事に熱くならずに諦めることが身についてしまっている弟の行(ゆき)。
なんてことはない日常なのに、ちょっぴりほろ苦くてそして最後は温かい気持ちになれる。
とてもお薦めの一冊です。