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新装版 天璋院篤姫 <下>

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将軍家定の急死、継嗣をめぐる幕府内の対立、養父斉彬の死。篤姫は、家定との結婚が斉彬の遠大な野望であったことを知り慄然とする。天璋院となったのちも総帥として大奥を統べ、皇妹和宮の降嫁、大政奉還等、激動の幕末を徳川家の人間として徳川宗家のために生き抜いた篤姫の偉大な生涯を描いた歴史長編。

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宮尾登美子さんの本です。

上巻を読むのも3日を費やしましたが(何しろ、1日で全体の3分の1ページくらいしか進まないんですよ)、やはり下巻も3日程かかりました。

でも、やっぱり上下巻だったら下巻の方が面白いと自分の中で勝手に思っているのですが、例に漏れずでしたね。
下巻のほうが割とすいすい読めたかもしれません。

ただ、ドラマを見始めた頃の話が下巻に収録されているから、というのも大きいかな。

下巻は、家定が死に、将軍に家茂が就くというところから、家茂に皇女である和宮が嫁いでくるが、公家と武家との家柄の違いから、篤姫と心が通じ合わないという話ですね。大きくいえば。

ドラマでは、和宮の存在は結構脇役的な扱いだった気がしますが、本書では公家と武家の格式、家柄の違いによって、衝突する大奥の女中と宮様方の京のお付のものとの確執、篤姫和宮の意見の食い違いなどがより詳しく書かれていて、面白く読めました。

嫁姑問題は、いつの世も大変なんですねと済ませてしまえばそれまでだけど、天皇の妹という高い身分故に、嫁である和宮に接する際に様々なものが障害となるわけで。

そこに絡んでくる幕末情勢の混乱、徳川家の衰退と激動の世を生きた篤姫の生涯が、とても興味深く読み進めることが出来て、大満足でした。

上巻ではとにかく難しい文章に四苦八苦でしたが、下巻となれば意外とあっさりとその難しさを受け止められていたりして。

うーん、この幕末あたりは中学のときに、先生が単元を飛ばしたこともあって、実はあまり教わっていない部分だったりします。
高校は商業科だったから、普通科目はあまり丁寧にやらないし。

こんなに面白かったなんて!
色々このあたりの文献も読んで見たいなあと思い始めたこの頃です。

和宮の事を書いた資料もあるようで、読んでみようと思います。