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子どもたちは夜と遊ぶ(上)<文庫版>

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始まりは、海外留学をかけた論文コンクール。幻の学生、『i』の登場だった。
「僕たちが再び会うために。さあ、ゲームを始めよう」

大学受験間近の高校3年生が行方不明になった。家出か事件か。世間が騒ぐ中、木村浅葱だけはその真相を知っていた。「『i』はとてもうまくやった。さあ、次は、俺の番――」。姿の見えない『i』に会うために、ゲームを始める浅葱。孤独の闇に支配された子どもたちが招く事件は、さらなる悲劇を呼んでいく。

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辻村深月さんの本です。

っていうか、今年何度目ですか。読んだの。
三度目ですよ。どんだけ読んでるんですか。はまりすぎでしょ?笑


講談社ノベルス版とも違い、文庫版は加筆されているらしい・・という噂を聞きました。
しかし、三度目だというのに、何処が違っていたのか分からない。。

講談社ノベルス版を片手に、一つ一つ立証していかないとダメかも。
いずれにしろ、来年になっても何回か読みそうな気がする。

だって、何度読んでも面白いんですもん。なんでしょ、この凄い小説は。


登場人物が好きという事も大きな要因ですけどね。

それと、張り巡らされた伏線。
結末を理解しているのに、読む度に違った印象を受けるんです。

読者は、誰がこのゲームの当事者であるかを提示されているわけで、どうしてこんなに疑わしい人間がいるのに気付かないんだ!と思ったりもするわけです。

それに、現場に証拠が全く残ってないのも出来すぎでしょ!と思う部分もあります。

髪の毛の一本、ふき取り忘れた指紋とか。

でも、そういう細かい部分を無視したら、何度読んでも楽しめるのです。
それに、読む度にどんどん好きになる。

月子の傲慢さ、そして強さと弱さ。
浅葱の持つ、光と影の部分。

魅力的だな。とても人間らしくて。

ああ、やっぱりこの本は、今年の私の一番のオススメです。