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助手席にて、グルグル・ダンスを踊って

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僕たちは若くて子供で、間違いなく生きていた―高三の夏につきあい始めたぼくとミオ。文化祭のミスコン話で学校中が盛り上がる中、ぼくの家には父さんの新しい恋人、シーナさんがやってくる。赤いコンバーチブルに乗って青春をグルグル回りつづけたぼくたちの夏の行方は…。芥川賞作家の鮮烈なデビュー作。第32回文藝賞受賞作。

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芥川賞受賞作家・伊藤たかみさんのデビュー作です。

実は伊藤さんの作品は過去数回読んでいたのですが、名前を知ったのは高校二年の時でありました。

前にもちらっと書いた気がしますが、図書室の前の掲示板に「文藝賞受賞」時の図書館新聞?みたいなものが貼られていたんですよね。

で、その伊藤さんの写真がなかなかイケメンで(笑)
でも後々みたらそうでもないような気がしたんですけど・・(笑)

インパクトに残っていたんですよ。
いつか絶対読もうと思っていたというか。

でも結局読んだのは高校卒業後とかだったかなあ。

「ミカ!」を初めて読んで、むむ?と思って、「ミカ×ミカ」で何とか読めるかも・・と思い、「ロスト・ストーリー」か「リセットボタン」あたりであ、この人の文章は苦手だと悟ってから、遠ざかっていて。

でも、伊藤さんはミカでもそうですけど、児童書向けとして描いているものはなかなか上手いのです。

バンドをやる高校生(だったよね?)の話ギブソンはとても好きだったし、本も新刊で買ってもってますしね。

だけど、大人向け・・最近書いているようなやつは・・どうにも私には合わないようでした。


で、今作。

文藝賞作家は結構好きなんですけど、最近歴代の受賞作を色々読んできましたけど・・ピンからキリまであるんだなあと思いましたね。

綿矢りささんの「インストール」とか青山七恵さんの「窓の灯」や山崎ナオコーラさんの「人のセックスを笑うな」あたりは、荒削りながら今後に期待できる感じっていうか、自分が結構好きな範囲だったんですけど、

他作品は凄く良いのに、中村航さんの「リレキショ」とか、才能はあるのは認めるけど内容が・・っていう羽田圭介さんの「黒冷水」なんかは自分としてはとても苦手でした。

で、この伊藤さんの作品。

可もなく不可もなく


という感じ・・でしょうか。
悪くないけど、良くもない。

私は抽象的な小説が、多分とても苦手です。
結局何が言いたいの?何が言いたかったの?って読んだ後や読んでいる段階で思ったものとか、最初の部分で「あ、読み終えられないかも」と思ったまま、最後の最後まで話に入れない小説とかって、ダメなんですよ。

まさに今作がそうでした。

うーん、やっぱり伊藤さんは苦手かもしれません。