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君に舞い降りる白

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君に届けたい光がある――
鉱石を売るバイトをする大学生の桜井は、客の雪衣に恋をする。しかし、彼女は自分のことを全く話そうとしなかった。そしてお祭りの夜、桜井は雪衣の衝撃的な過去を知り――

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関口尚さんの本です。

関口さん、実はとても好きな作家の一人です。
既刊の本は全て読破してますしね。

この文庫は、あなたの石(単行本)を改題したものなので、実際は再読という事になるのです。

単行本で読んだ時は、むしろ関口さんの作品の中でも一番微妙だとすら思っていました。

石を売る店でバイトをする大学生の桜井。
色白の肌をした、黒い服だけを着続けている謎めいた女の子・雪衣。
桜井の辛い過去の恋愛。
バイト先での騒動。
そして、雪衣の過去―

抜粋していくと、内容としてはそんな感じなのですが。

初めて読んだ時は、石を売るバイトというところに「え?」と思ってしまったし、なかなか物語にはいっていけなかったのです。

雪衣も謎過ぎるし、桜井の元彼女、桜井を好きだというバイト仲間の女の子・・と女の子が個性豊かで・・何となくついていけなくて。

でも、改題して(改題したのは正解だと思う・笑)装丁もとても手に取りやすい素敵なものになって、そうやってもう一度読んでみたら・・

あれ?
何だか一回目に読んだ時と違う。

って思ったのです。

何でだか分からないけれど、ようやく物語にすっと入っていけたような気がしました。

やっぱり関口さんの描く物語が、私は好きです。


ちなみに関口さんは、男性作家の描く女性がとても自然で、好きな作家さんのうちの一人。

その他同じく描かれる女性に好感がもてる作家(男性作家)は・・

伊坂幸太郎さん、小路幸也さん、中村航さんです(全然関係ない話でした)。