No-music.No-life

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おくりびと

観て来ました。
モントリオール映画祭でグランプリを取った事でも話題になっている映画ですが、ゆうきさんのブログでオススメされていたので、観て見ようと思ったのです。

今年見た映画で、初めて泣きました。

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リストラされたチェロ奏者・大悟はひょんなことから<遺体>と接する職につくことになり、戸惑うばかり。しかしベテラン納棺師の佐々木に就くなかで、葬儀に集まる多彩な人々の思いに触れ、いつしか納棺師の仕事に理解を示すようになっていた。そんな矢先、唯一の家族でありよき理解者の妻・美香が夫の仕事に嫌悪感を抱き実家に帰ってしまい――


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難点は、若干長いかな、という位でしょうか。
それと大変不愉快なことに、後ろに座っていた女がやたらと座席にぶつかってきて、最初から最後までかなり不快な気分になった事くらいでしょう。

映画としては、これなら1,800円出しても良いなと思える話でした。


おくりびと」って何の話なんだろう?

そう思い映画を観てみると、納棺師の事だったのですね。
死んでしまった人を、綺麗に装飾して送り出してあげる人・・というイメージでしょうか。

死体だから、勿論腐敗した酷い状態の死体だってあるし、逆に眠っているだけのように見えるような綺麗な死体だってあるのでしょう。

映画の中でも、主人公が初めて対面した死体が、死後数週間が経過して腐敗している人間の死体だった、という強烈な描写があって、そしてその後も気持ちを引きずってしまうという大変重い仕事でもあるのです。

勿論、給料は良い。
一日数時間だけ、助手だけで最初は50万。
と提示された金額や条件は嘘みたいに良い。

けれども対峙するのは、死体。

そして世間はそんな仕事する人間に対して「もっとまっとうな仕事をしろ」「子供がいじめの対象になるかもしれない」と言うのです。

実際観ているだけの私だったけれど、確かに自分の親がそういう仕事をしている・・と考えたら、果たして冷静に受け止められるのかは疑問でした。

でも、何が良いって・・

山崎努が良い

一度だけ泣けたシーンが、山崎努が、淡々とだけど確実に死体を装飾していくシーン。

5分の遅刻で憤っていた身内の人間が、「今までで一番綺麗な顔でした」というような言葉があったのですが、そこで涙がぼろぼろ。

全編に漂う優しい雰囲気と、そして何よりBGMがとても効果的に使われていて、観る者を惹きつける映画でした。


ただ、観客層が幅広くて自分みたいな20代前半(一応ね、まだ前半)~上は60代くらいの人が観ている感じだったせいか、笑いのツボが若干違うのかなと感じました。

「何でこのシーンで笑ってるんだろう?」

というところで観客が笑っていたりして、私にはまだまだ分からない若造って事ですかね。


ともあれ、久々に観て良かったという映画を観ました。

あと一人、良かったのは余さんかな。
あの女優さんの演技は、とても好きです。

それにしても、広末も歳を取ったんだなあと思いました。アイドル時代をリアルタイムで知っているだけに(笑)なんだか不思議な気分です。

でも、あんな良い夫婦関係を築けている人は、世間にどれくらいいるのだろう・・


ラストの、子供を捨てた父を納棺するシーン。
多分、そこが観客にとっても泣けるシーンだったのだと思います。

でも、浮気した女と家を出て子供を捨てた父を、父の死をきっかけにして精算できるものなのでしょうか。
今丁度、自分の父親のことで色々あるせいか、そこだけは全く感情移入が出来ないシーンでした。

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土曜日はDMCを観に行きます(笑)
微妙そうだなあ。

それと、来月に・・今更百万円と苦虫女がこっちで公開されるらしいです。
・・遅っ!