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ぜつぼう

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俺は絶望してるがゆえに俺なのだ

'00年代カルチャーを縦横無尽に疾走する若手女流作家の長編小説!

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本谷有希子さんの本です。

本谷さんの作品は、もう大分読んできましたが…今作は一番好きな雰囲気だったかもしれません。

それと言うのも…私の最近の口癖が「絶望的」だからなんです。
凄く些細な事に、小さく絶望する私。
口に出すより、心の中で唱える事の方が多いかな…


今作の主人公は、お笑い芸人として、一躍有名になった男。今や「あの人は今」な人間に成り下がり、不眠が続き、毎日に絶望している。

ひょんな事から出会った伝しょ鳩を飛ばす謎の浮浪者の所有する、とある田舎の家に行く事になった。そこには、何故か見知らぬ女が住んでおり、何故か夫婦であると偽って一緒に暮らす事になったのだが…


やっぱり本谷さんは鋭い描写が上手いです。一見淡々としているようで、でもこの結末は嫌いじゃないです。ぜひ!