No-music.No-life

ヤフーblogから移行しました。

月への梯子

イメージ 1

ボクさんは四十代独身のアパート大家。少しとろいけれど、ご近所や店子の皆に愛されて幸福に暮らしている。ある日、入居者の女が殺された。屋根の修理で梯子に上り、窓から死体を発見したボクさんは地面に落下。病院で目覚めると、アパートの住人全員が失踪していた。やがて彼は、自分を取り巻くものが善意だけではなかったことを知る。ひとは、何を以て幸福になるのか。「知る」ことの哀しみが胸に迫る書き下ろし長篇。渾身のミステリー。

*―*―*―*―*―*―*―*

ぼくと、ぼくらの夏樋口有介さんの本です。


今作は、主人公が少し「頭の足りない」四十代の男性ということで、なかなか感情移入するのは難しかったのですが。

おっとりとして、心優しいボクさんが、屋根の修理の為に梯子に上った時―住人の死体を発見し、そのまま地面に転落してしまう。

目が覚めた時には、知能が元通りになっていた。

そして、アパートの住人が全員失踪。
一体犯人は誰なのか―

*―*―*―*―*―*―*―*

ちょっとしたほのぼの系の話かと思わせて、やはり樋口さんです。

ミステリ風な展開に、だんだんとひきつけられていきました。

しかしまさかラストでこうくるとは・・!

今作は、初めて読んだ「ぼくと、ぼくらの夏」程ではなかったのですが、樋口さんの文章は結構好きです。
他にも読んでみたいと思いました。