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1968年―。三億円強奪事件をきっかけに、一家心中で亡くなったクラスのアイドル里美ちゃん。寝て起きたら過去と現代を行き来する“ぼくら”は、彼女を救えるのか?ノスタルジックタイムトラベル小説。

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小路幸也さんの本です。
もう読みまくってます(笑)

今回は、今までにない児童書のような、ミステリのような、そして感動系のような話が混じったような話でした。

悪くないです。

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今回の話は、目が覚めたら小学生だった頃の世界にいて、眠ってから再び目覚めると、今度は40代になっている現在の世界―と交互にタイムスリップを繰り返すという奇妙な出来事に襲われた三都と安斎。

三都は、三億円事件がきっかけで一家心中をして死んでしまったクラスメイトの里美ちゃんを助ける為に、安斎は現在の理事長の横領事件を収束させる為に、過去を代えようと動き出す―

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思えば、最近タイムスリップ系の話をよく読んでいる気がしました。

先日読んだ宮部みゆきさんの「蒲生邸事件」、辻村深月さんの「名前探しの放課後」
それまでにもやはり小説の中でありがちな題材ではありますよね。

蒲生邸事件では、戻れるという事が前提で起こったタイムスリップだったけど、辻村さんの場合は戻らないまま再び同じ時間を繰り返し、その世界に留まった。

今回は、同級生の親友だった「二人」が、同時に同じ世界にタイムトリップしてしまう。
しかも、一日毎に現代と過去を行き来して。

それは、今までにない話だったと思います。
そこにあの三億円事件が絡まって、なかなか面白かったし、ラストは切なかったです。

ただ、前半は割と丁寧に描いていたのに、後半で急ぎすぎた感があったのは少し残念です。

念密な計画を立てていた割に、事はあっけなく終わってしまっていたり。

でも、小路さんのこういう路線の話は結構良いなと。
まだ少ししか読んでいないから判断できないですが、まだまだ沢山本を出しているので、読むのが楽しみであります。