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海の底

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横須賀に巨大甲殻類来襲。食われる市民を救助するため機動隊が横須賀を駆ける。孤立した潜水艦『きりしお』に逃げ込んだ少年少女の運命は!?海の底から来た『奴ら』から、横須賀を守れるか―。

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有川浩さんの自衛隊三部作の海自編です。

ああ・・エビが更に嫌いになりました(苦笑)

突然巨大化したエビのような生き物が、海を真っ赤に染め、人を襲う―そんな突然の出来事に巻き込まれてしまったのは、潜水艦きりしおに逃げ込んだ少年少女と、海自隊員の夏木と冬原。

孤立した潜水艦の中で起こる、子供達の諍いや反発、そして微妙な恋心と。
巨大甲殻類と警察、自衛隊との戦いと。
軍オタク達のネット上での連結。

様々な視点から、巨大甲殻類襲来事件が語られていく―

のですが、最終的にはやはりべた甘展開は健在(笑)
最後の最後でニヤリとさせられてしまうのは有川さんならではであります。


しかし、日本というのは米軍や国を挟むとこんなにも面倒くさくて、要領の悪い国なんですね。。
この本の通りになるのかは分からないけど、警察では負傷者を出し、結局抑え切れなかったものを、自衛隊が出ると半日で鎮圧出来ちゃう。

武器を使うのは駄目、まずは警察が動かなくちゃ駄目。
何が起こったのは誰のせい、とか、我が物顔で批判を繰り返すコメンテーターとか、どうしようもないマスコミとか・・

現実的に考えても、結構考えさせられる話ではありました。

巨大エビの話は突拍子もないけど、子供達の中での力関係、母親の過剰な子供への束縛と操作・・
何だかなあと思いました。

でも、有川さんって年上と年下カップルが好きなのかしら?
ヒロインの女の子が、皆似たような子なんだけど、泣き虫でしたたかで、けれどもかっこいい!

望ちゃんの「忘れて下さい」の意味は、ああ!そういう事だったのね。とニヤリとさせられました。


そういえば、クジラの彼では冬原の恋の話が書かれていたんだっけ。
あの時はよく分からないまま読んでいたけど、もう一回読みたいなあ。

夏木と望ちゃんが無事にくっつくことを祈りつつ(笑)

ともあれ、面白かったです!