No-music.No-life

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流れ星が消えないうちに

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大好きな人が死んじゃうよりも、世の中にはもっと悲しいことがある…。つらくって一睡も出来なくても、朝は来るし。涙が涸れるほど泣いてても、やっぱりお腹は空くもので。立ち直りたいなんて思ってなくても、時間はいつでも意地悪で、過ぎ去った日々を物語に変えてしまう―。玄関でしか眠れないわたしと、おバカな僕と、優しすぎる彼を繋ぐ「死」という現実。深い慟哭の後に訪れる、静かな愛と赦しの物語。

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橋本紡さんの本です。

書店で見かけた「九つの、物語」が気になっていて、メモしていた作家さんでした。
意外にもライトノベル出身の作家さんらしいです。

ただ、今作はどちらかというと中村航さんのような雰囲気の物語です。
中村さん好きは多分好きでしょう。

この作品が初めての橋本さんの本だと思っていたら・・驚きました。
既にアンソロジーで2作読んでいたらしいです。

全く記憶にないということは・・恐らく・・まあ、あまり印象に残らなかったのかもしれません・・

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奈緒子と巧は恋人同士の関係だが、お互いに加地君のことを忘れられずにいる。

奈緒子と加地君は幼馴染で、高校の文化祭の日から付き合っていた。
巧と加地君は親友で、文化祭前の日にあるきっかけから仲良くなったのだ。

加地君は、海外を放浪するためにある国に旅立った。
そこでバスの事故に遭い、あっけなく死んでしまった。

悲しみにくれた奈緒子だったが、いつしか加地君の親友である巧と恋人同士の関係になっていた。

巧のことは好きだけれど、加地君のことは忘れたことがない。

お互いに加地君の話題を出すことはせず、巧は加地君からもらったというポストカードの話を奈緒子にすることが出来ない。
奈緒子は加地君との思い出が詰まった自分の部屋で眠ることが出来なくなり、今では玄関に布団を敷いて眠っている―


何が起こるわけではないのですが、死んでしまった加地君が奈緒子と巧を繋ぐ橋渡し的役目を持っていたのだと考えると、何だかちょっと切なくなってしまいます。

ただ、結局は良い方向に行くだろうなという結末なので、その間の話がちょっといらないかも、という点もあった気がします。

とりあえず「九つの、物語」は書店で薦められたりしているので、非常に気になります。

それと、橋本さんは女性作家ですか?
名前と雰囲気からして男性作家かな?と思ったけれども、読んでみたら女性作家のような気がしています。
気になるなあ。