作家・辰巳まるみが書いた小説『機械の森』。そのゲーム化をはかるスタッフ八人が湖畔の別荘に集まった。その夜に悲劇が起こる。社長令嬢の香織が別荘の尖塔から墜落死したのだ。しかも彼女は妊娠していた。自殺なのか、それとも―?
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いやー何ていうか・・最後の最後までわからない話だった。
ミステリ的付箋がっていう事じゃなくて、一体何が言いたいのかが分からないという感じでした。
ミステリ的付箋がっていう事じゃなくて、一体何が言いたいのかが分からないという感じでした。
主人公である「わたし」=辰巳まるみが、男なのか女なのか。
犯人は何となくこの人じゃないかと思わせておいて、しかい序章の女を突き落とすシーンに出てくるのは、確かに男と女の二人なのだ。しかし、どう考えてもこの人が犯人だったら、このシーンはおかしい。
犯人は何となくこの人じゃないかと思わせておいて、しかい序章の女を突き落とすシーンに出てくるのは、確かに男と女の二人なのだ。しかし、どう考えてもこの人が犯人だったら、このシーンはおかしい。
そして全然関係ないような「わたし」の回想シーンの謎。
最初はまるみが男であるように思っていたのだけど、ああ女だなと分かったまでは良かったのですよ。
でも、所々に入る昔の回想シーンが全く意味が分からない。
何だこの話?
何だこの話?
社長令嬢の香織が、墜落死した。
他殺か?自殺か?
他殺か?自殺か?
天童と共にそれぞれの供述を聞いていくうちに、最後に明かされる真実とは・・!
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多分、これは解説がなかったらまた理解出来ないまま終わっていたと思います。
作者自身が、文庫化にあたってこの物語の解説をしているという一風変わった本でもありますが・・確かにこれじゃあ、普通の人には解読できないだろうな。
作者自身が、文庫化にあたってこの物語の解説をしているという一風変わった本でもありますが・・確かにこれじゃあ、普通の人には解読できないだろうな。
何ていうか、上手過ぎるのですよ。
付箋が貼られているようなものなのに、あまりにも自然に溶け込んでいる謎解きのヒントに気付けない。
付箋が貼られているようなものなのに、あまりにも自然に溶け込んでいる謎解きのヒントに気付けない。
そして、自分もそうだったように「どうして本筋と関係ない回想シーンが出てくるのか?」「まるみは男なのではないか?」と思わせるのは、意図的なのだというのがまたニクイんですよね。
大抵の人は、まんまと作者の罠に引っかかり、しかもその消化不良のまま読み終えてしまうのではないかと。
でも、物語的には・・最後の最後まで話に入っていけなかった気がします。
うーん、難しい。
うーん、難しい。