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本当のうそ

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優しいうそ、切ないうそ、悲しいうそ…。今、もっとも注目を集める12名の作家たちによる「うそ」をめぐる珠玉の物語集。

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昨日に引き続いて、アンソロジー小説です。

今回のテーマは
そんなに期待はしていなかったけれど、なかなか面白かったですよ。

アイスドール       石田衣良
ジェリー・フィッシュの夜 谷村志穂
たわむれ         神崎京介
最初でも最期でもなく   大道珠貴
イヤリング        吉田篤弘
去勢           日向蓬
舌のさきで        山本幸久
ダッチオーブン      井上荒野
プロパー・タイム     山之口洋
雨、やみて        橋本紡
母の恋          大島真寿美
赤と透明         甘糟りり子

今回はどの作品も被っていることはなく(笑)、それでいて優しい嘘、悲しい嘘、悪巧みの嘘・・などと様々な趣向の嘘にまつわる話が描かれていて、なかなか楽しめました。

石田衣良さんと大島真寿美さんの本しか、この中では読んだことがなかったのですが。
大島さんの話はほのぼのしてて何だか良かったです。

石田さんは毎度パターンが似ている気がする・・

個人的に意外性が面白いと思ったのがイヤリングプロパー・タイム
何となく印象に残ったのは、舌のさきでダッチオーブン雨、やみて


短すぎず、長すぎないこの短編というのが私は結構好きです。
掌小説は短すぎて消化不良な気持ちになるけれど、この程よい短さは手軽に読めるので良いですね。

気分転換なんかに、一冊如何でしょう?