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スロウハイツの神様<下>

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『スロウハイツ』二〇二号室。そこには、わたしたちの神様が住んでいる。人気作家チヨダ・コーキが暮らす『スロウハイツ』の住人たちは、平和な日々を送っていた。新たな入居者、加々美莉々亜がくるまでは―。コーキに急接近する莉々亜の存在が、不穏な空気を漂わせるなか、突如判明した驚愕の事実。赤羽環のプライドを脅かすこの事件は、どんな結末を迎えるのか…。環を中心とした『スロウハイツ』の環は、激しい衝突と優しい修復を繰り返しながら、それでもゆっくりと着実に自分たちなりの円を描いていく。未成熟な卵たちが、ここを巣立つ時とは。

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辻村深月さん強化週間です(笑)

というか、はまってしまって図書館に置いてある未読本を全部借りてきてしまった。
最新刊だけは予約待ち状態なんですけど。


さてさて、上巻は「ん?」という感想だったのですが、果たして下巻は・・


とりあえず、コウちゃんが最高です。

今回はミステリ要素や、誰かが死ぬというのもあの「チヨダ・コーキの小説のせいで人が死んだ」という事件の中でのみ。

だからこそ、やはり前回読んだ子どもたちは夜と遊ぶのようなスリルはなかったけれど、少しずつ謎がとけていく感じはやっぱり共通でした。

辻村さんが書くどんな些細なエピソードも、必ずラストに繋がっていくんですよ。

ああ、あれがここで結びつくんだ!っていう感じ。
たまりません。

でも、やっぱりこの話は少し物足りなかったかな。

あ、けど辻村さんも以前の物語の登場人物を出すんですね。

凍りのくじらの芦屋光が出てきたのが嬉しかったです。
写真家として有名になって、成功している未来が描かれているのも微笑ましい。