どうして私はこんなにひねくれているんだろう―。乳がんの手術以来、何もかも面倒くさく「社会復帰」に興味が持てない25歳の春香。恋人の神経を逆撫でし、親に八つ当たりをし、バイトを無断欠勤する自分に疲れ果てるが、出口は見えない。現代の"無職"をめぐる心模様を描いて共感を呼んだベストセラー短編集。直木賞受賞作品。
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山本文緒さんの本です。
るいちゃんと、ヤヒロさんがオススメしてくれました。
そして、ああ、私は主人公のどれもに共感し過ぎました(笑)
私は相当ひねくれものなのですが・・全然違和感なくするりと物語が頭に入ってきました。
プラナリア ネイキッド どこかではないここ 囚われ人のジレンマ あいあるあした
表題作、プラナリアでは自分と同じ24歳(もうすぐ24歳なので)のひねくれものが主人公だったのですが、乳がんで乳房を取り背中の肉を胸につける手術をしたものの、そのままになっているために乳首がないという生々しい状況なんですよね、主人公。
そのせいか、昨日観た夢でまさにその状況となっている自分がいましたよ。
私の母は乳がんでやっぱり片方の乳房を取っているのですが、片方だけ胸がないというのは、何ともぽっかりと穴があいたような不思議な気持ちになりますし、傷跡が痛々しい。
しかもこの主人公は20代前半でそんな状況になっている・・
ひねくれないほうがおかしいのではないかなあと妙に感情移入。
ひねくれないほうがおかしいのではないかなあと妙に感情移入。
一つ一つの話が、とても濃いです。
読む価値ありまくりの短編集です。
読む価値ありまくりの短編集です。