このごろ都にはやるもの、勧誘、貧乏、一目ぼれ。葵祭の帰り道、ふと渡されたビラ一枚。腹を空かせた新入生、文句に誘われノコノコと、出向いた先で見たものは、世にも華麗な女(鼻)でした。このごろ都にはやるもの、協定、合戦、片思い。祇園祭の宵山に、待ち構えるは、いざ「ホルモー」。「ホルモン」ではない、是れ「ホルモー」。戦いのときは訪れて、大路小路にときの声。恋に、戦に、チョンマゲに、若者たちは闊歩して、魑魅魍魎は跋扈する。京都の街に巻き起こる、疾風怒濤の狂乱絵巻。都大路に鳴り響く、伝説誕生のファンファーレ。前代未聞の娯楽大作、碁盤の目をした夢芝居。「鴨川ホルモー」ここにあり!!
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万城目学さんの本です。
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いやはや・・脱帽です。
この主人公、安倍の何とも明治的・・いや京風な語りが最高。
というか、この小説全体に漂う雰囲気。
というか、この小説全体に漂う雰囲気。
訳の分からないホルモーというものが明確に提示されないまま、奇妙なサークルに入ってしまった安倍や新入生・他9名の皆さん。
実に爽やかなサークル活動じゃないの、と思わせておいて、いよいよ種あかしがされるまでが気になって仕方がなく。
そして種明かしをされるのだけれども、そんな話あるか!
と思ってしまうとんでもなさ。
と思ってしまうとんでもなさ。
なのに、突拍子もないとか、奇妙奇天烈だとか、そういう風には思わない。
というよりもどんどん引き込まれていくのです。
何だろうな・・
キャラがいいのかな。
それに、最初に意味深なホルモーについてちらっと語られているので、勿体ぶらないで早く話してよ!とか思いながら、どんどんページがめくられていく感じで読めちゃうのです。
ヤバイな、この人好きかも。
京都を舞台にした夜は短し歩けよ乙女よりも好きになってしまいました。
続編のホルモー六景のサイン本をつい買ってしまいましたとさ。
明日は鹿男あをによしを読みます。