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オトナの片思い

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誰かに恋したら、次にどうすればよかったんだっけ―。いまをときめく男女11人の実力派作家たちが紡ぎだす、切ない恋模様。珠玉の恋愛アンソロジー

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会社にある図書館では、30人くらい予約待ちしていたのに・・地元の図書館には普通に置いてあったという代物です。
地元民よ、本を読め!

という訳で、オトナの片思いをテーマにした小説です。

読んでみて、率直に思った感想は・・


短編のせいか、核心に触れる前に物語が終わってしまう。
で、結局テーマに沿っていたのか?と思われるような話も割と多かった。
中途半端な印象を受けるものが割と多い気がした。

それに、大人というだけあって30代~40代の男女が主人公なんだけど、ほとんど結婚生活が突然終わり離婚を切り出された、離婚をして一人になった、相手は既婚者・・とかそういうのが多かった。
そういう話ばっかりだった。
だから読んでいて「う~ん」と煮え切らない思いになってしまったのか。

ただ、まだ自分はこの物語の中ではオトナの区分ではないらしい。
大体40代間際や30代後半の女性が、一回りも歳の違う若者・・という描写で出てくるのが、丁度私くらいの年齢の青年たちなのだ。

だからかな、感情移入など出来るわけもなく「ああ、大人でも片思いなんてするんだなあ」と漠然とした気持ちで読むことしか出来なかった。

この作家たちが描く、その「若者」像も、どうにもしっくりこなくて感情移入が出来ず、なんとも煮え切らなかったのは何でだろう。

ただ、個人的におさるさんに読んでもらいたいと思いました。
片思いって、悪くないですよ!ってこれを読んで真っ先におさるさんが浮かんだので(笑)

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石田衣良伊藤たかみ三崎亜記大島真寿美角田光代は読んだことのある作家ですが・・

期待をしていた石田さんと三崎さんはいまいちだったな・・
石田さんは、恋愛ものよりIWGPみたいなものとか、少年が主人公の話とかのがいいと思う。
石田さんが描く大人の恋愛は、どうにも男が想像する女像が諸に出ている気がするんだもん。
って好きな作家だからこそすいません、こういうこと言って。

で、三崎さんから恋愛小説?!なんて想像もつかないなあと思っていたら、また関連の話が含まれていました。
でも、短編で書くにはページ数が足りなすぎる内容だったかも。
もっと深く書いて欲しい。凄く気になる感じだったけど、若干消化不良。


で、良かったのは・・

伊藤たかみさんの「からし
大崎知仁さんの「ゆっくりさよなら」

ですかね。
他は割と良いかもっていうのと、微妙~っていうのがちらほら。

私が読むにはちょっとばかり早すぎたのかもしれません。

でも・・こういうのを読んじゃうと、結婚って何?って益々思ってしまった。

だって、結婚してもこうして片思いをしてしまうことが絶対ないわけないよね。
同じ人をずっと好きでい続けるのって実は凄く難しいことじゃないかと。

だからこそ、こうして絶対だと思って結婚して、離婚して、それでもまた新しい恋をするんでしょう。

大人って・・難しいな。