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三浦さんは、何ていうか男子の書き方というか、その男子達の掛け合いを描くのが上手いね。
例えば、月魚の二人の青年の微妙な距離感とか。
風が強く吹いているの少年たちのやりとりとか。
風が強く吹いているの少年たちのやりとりとか。
で、今作。
バツイチの二人の男の話。
彼らはおじさんと言うには若いが、お兄さんというには歳を取っているという微妙な年齢のはずなのに、この二人の掛け合いは、まるで少年のやりとりのように思えてしまうのが不思議。
テンポが良い。
テンポが良い。
まず、「何でこんなことを他人にやらせるんだ?」というような、その「何でも」を仕事とする便利屋の多田。
仕事先で、偶然に再会した高校時代の同級生・行天。
帰る場所がないという行天は、いつしか多田の事務所に居座るようになる。
決して高校時代に親しくなかった二人は、時に反発し、時にぶつかりあいながらも絶妙な掛け合いを見せて数々の依頼をこなしていく。
・・ただ、それだけの話だったらきっと「そこそこ面白い」という感じだったと思うのです。
でも、明らかに行天と多田の妻と別れることになった過去、という意味深なエピソードがさりげなく話の中に入っていたり、依頼の中に様々な事件性のあるものが含まれていたりと一筋縄ではいきません。
いつも、仕事を手伝うよりは邪魔をする形になっている行天をうとましく思いつつも、「誰かが傍にいる」安心感に包まれていく多田の不器用さ、素直じゃない感じ・・
あの複雑な感情を、上手く表現されているのです。
で、何よりいいのがこの東京の外れにあるというまほろ市。
一度は町を出て行ったものも、いずれ戻ってきて永住する・・という住み心地の良いことで評判の町だそうです。
こんな町があったらいいな、それにこんな便利屋がいたら面白いな。
って思いながら、さくさく読めちゃいました。
面白かった。うん。お薦めです。
面白かった。うん。お薦めです。
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明日で、読み終わると思う。
図書館で借りた本、10冊近くあったのですが・・大変だったわ(笑)
ようやく読みきれる!
ようやく読みきれる!
今度はバッテリーの再読でもしようかな。