月明かりの夜、藤花の下、わたしは土の中から引き戻された。夢なのか、それとも幻なのか…。黄泉と現が交差する、生と死のミステリー。
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あさのあつこさんの本です。
久しぶりにあさのさんを読んだ気がします。
この作品は、透明な旅路とに出ていた少年白兎が出ている話です。
でも、この作品の方が面白かった。
でも、この作品の方が面白かった。
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土の中に埋められたはずの優枝は、少年に土の中から引き戻され生き延びた。
恋人と一緒に心中しようと決め、一度は死に掛けたというのにこうして現実に戻ってきてしまった優枝。
優枝のことなど、何でもお見通しのような不思議な少年・白兎は、
と言う。
どうやら一度、この少年と会った事があるようなのだが、どうしても思い出すことが出来ない。
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恋人と心中しようと至った事、幼い頃母が家を出て行き、幼い弟を連れたまま別れたこと、父との二人暮らし、子供の頃の忌々しい思い出・・
少しずつ、その思い出が浄化されていき、優枝が見つけた答えとは・・
そして、少年白兎は一体何者なのか・・?
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土の中に埋められていた人間が、生きて地上に戻ってくる・・という、以前読んだ土の中の子供のような話を想像していました。
あの話は、もう二度と読みたくないと思う程辛すぎる話だったのですが、これはそういう類の話ではなかったです。
不思議な存在の白兎が、いい意味で摩訶不思議な感覚と、年相応の少年の雰囲気(中身はもっと謎で、大人なんだろうけど)が安心感を与えてくれます。
幼い頃別れて会えずにいた優枝の弟との再会は、また感動的ですしね。
やっぱりあさのさん、いいですね。
NO.6の6巻が、9月にようやく出るらしい。
それにしても文庫発売のペースの早さには驚き。
それにしても文庫発売のペースの早さには驚き。
既に3巻まで出ているんですね!
最近はあさのさんは新作を出されているのですが、買えないので図書館で借りて読めたらと思っています。
いつになることやら。