No-music.No-life

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黄色い目の魚

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マジになるのって、こわくない?自分の限界とか見えちゃいそうで。木島悟、16歳。
世界で最高の場所は、叔父の通ちゃんのアトリエ。ずっと、ここに居られたらいいと思ってた。キライなものを、みんな閉め出して…。村田みのり、16歳。
鎌倉、葉山を舞台に木島とみのり、ふたりの語りで綴られるまっすぐな気持ちと揺れる想い・・・・

佐藤 多佳子さんの本です。

王様のブランチで紹介していたらしいので、多分その時から気になっていたのですけど本を買うことはなかったのです。
それから何年か経った時、古本屋でこの本を見つけた時は本当に嬉しかった。
読みたかったんですよ、本当はずっと。

読み始めたら止まらなくて、一気に読んでしまいました。
八つの短編として分かれているのですが、話が繋がっているのでどんどん引き込まれていきます。
次はどうなっちゃうの?ってわくわくして、ページをめくる手が震えてしまうくらい。

最初の短編(黄色い目の魚)は作者が大学生の時に作った話だそうなので、違和感があるかもしれません。
最初に読み始めたときは「ん?」っていう感じでしたよ、私も。

しかしですよ・・・
木島とみのりの関係がちょっとずつ近づいていくにつれ・・どんどん物語の中に引き込まれていくのです。
そしてそれがピークになる所が不思議な存在の「似鳥ちゃん」と木島がね・・・(言いたいけどいえない!)
あああ!!!バカ!!!って感じで。
木島とみのりはお互いに惹かれあっているのに、見ているこっちがもどかしくて、苦しくて。
16歳という若い二人が織り成すストーリーは、目が離せないほどに繊細で愛おしい。

ぜひとも一度、読んでみて下さい。
しかし私は紹介下手ですね・・・