高校3年生になる春、父の転勤のため、いとこ姉弟と同居するはめになった勝利。そんな彼を驚かせたのは、久しぶりに会う5歳年上のかれんの美しい変貌ぶりだった。しかも彼女は、彼の高校の新任美術教師。同じ屋根の下で暮らすうち、勝利はかれんの秘密を知り、その哀しい想いに気づいてしまう。守ってあげたい!いつしかひとりの女性としてかれんを意識しはじめる勝利。ピュアで真摯な恋の行方は-
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村山由佳さんの本です。
村山由佳さんって、有名だし・・と敬遠しつつ(音楽も本も、マイナー系が好きなのです)高校の時から、本屋さんに陳列されているのを見て本当はとても気になっていた作品です。
買うのは躊躇われて、ずっと読まずにきてしまった今。
図書館で発見し、早速このシリーズをまずは3冊借りて読んでみることにしました。
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ひょんなことから、ずっと会っていなかった従姉弟と暮らす羽目になった勝利(かつとしと読むが、通称・ショーリ)
気の進まないまま同居生活が始まり、意外に気のイイやつであった中学生の丈(じょう)と昔の面影とは裏腹にとても美しく変貌していた23歳のかれん。
そのかれんが、勝利の高校の美術教師として赴任することになり、嫌でもかれんが気になって仕方がない。
かれんには、何か秘密があるらしい。
徐々にかれんの秘密を知っていく勝利。
いつのまにか、かれんへの気持ちが膨らんでいく。
しかし、かれんは全く自分の事など「お相手にもならない」と思っているのではないか?
ましてかれんの両親にこのことがばれたらどうなるのか?
18歳の子供に、自分の娘を預けたいと思うのだろうか?
5つの歳の差。
まして、勝利の方が年下であること。
恋愛対象とも、男とも見られていないのではと不安になる勝利。
一方かれんの気持ちは?
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と、何だかありきたりの恋愛ドラマみたいなんですが・・
ヤバイ。
結構好きです、こういうの(笑)
まず、かれんが可愛すぎますね。
とてもおっとりしていて、ちょっと変わり者だけどとびきり美人。男女問わず好かれている。
それでいて料理は出来ない、酔っ払うと悪い癖がある(それは二巻で・・)
でも、素直でたまにやきもちだってやく。
そして23歳にもなって、キスもしたことがなく(美人なのに?!)とてもうぶで、純情で・・
ともかく可愛すぎます。
こんな人いないだろう!って思うけど、かれんと私は歳が近いことに軽くショックです。
読んでいると、どうも勝利側に感情移入してしまう。
・・・
はい、勝利がいいです。
18歳の高校三年生という若さながら、母を亡くし父と二人で暮らしてきたせいか、料理も家事も掃除も完璧にこなしてしまう主夫である。
それでいて、やはり若さ故の性の葛藤。
歳の差と、大人になりたくてもなりきれないもどかしさ・・。
若いなあ!って思いつつ、応援したくなるのは勝利のキャラのせいなのかな。
多分感情移入してしまうのは、私も18歳の時に5つ上の人と付き合っていた経験があるからでしょうか?
今はそんなことはないですが、10代の時って、早く大人になりたいってひたすら思っていた気がする。
自分がとても子供っぽくて、早く大人にならなきゃ、あの人に近づかなきゃ・・って必死だった気がするんですよね・・
この話の場合、男が年下という状況です。
経済力はない、子供扱いされる、周りから認めてもらえないかもしれない・・
と問題は山積みです。
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でも、ぜひ読んでもらいたいです。
久しぶりに、何か酷くピュアな気持ちになれた気がします。
この本は、やはり元はライトノベルだったみたいですね。
読みやすいです。