「これは貸しだからな。」謎の言葉を残して、債権回収担当の銀行員・坂本が死んだ。死因はアレルギー性ショック。彼の妻・曜子は、かつて伊木の恋人だった……。坂本のため、曜子のため、そして何かを失いかけている自分のため、伊木はただ1人、銀行の暗闇に立ち向かう!
池井戸潤さんのデビュー作。
江戸川乱歩賞ということもあり、ミステリ展開です。
ここ最近のばかり読んでいたせいもあり、若干固めの文章に読みにくさを感じつつ、ミステリ展開はしっかりしているので引き込まれました。
ハードボイルド要素もあって、登場人物が皆怪しく思えてくるしでハラハラさせられましたが、ラストは見事な着地を見せてくれます。
池井戸さんの作品でこんなに人が死ぬものがあるとは・・・！
銀行員だからといって油断していると、本当にたくさんの方が殺されたりで亡くなるので驚くかも。
それでも結末は明るい兆しが見え、ほっとしました。
（4点）
