11歳の下野蓮司はある日、病院で目覚めると大人の姿になっていた。20年の歳月が流れていた。そこに恋人と名乗る西園小春が姿を現す。子ども時代と大人時代の一日が交換されたのだ、と彼女は話した。
一方、20年後の蓮司は11歳の自分の体に送り込まれていた。ある目的を達成するために、彼は急いでいた。残された時間は半日に満たないものだった--。
中田永一さんの本です。
ずっと読みたいと思っていた本。
中田さんの作品には期待しかないですが、面白かったです・・・！
よくあるタイムトラベルものかと思いきや、ちょっと変わったタイムトラベルでした。
20年前の「自分」の意識が20年後の「自分」と入れ替わる。
体は大人、心は子供という奇妙な状態の中で、この入れ替わりを知っている彼女がサポートしてくれる。
と同時に体は子供、心は大人の過去に戻った主人公の方はというと、ある目的のために急ぐ。
事件の犯人は想像通りだったのは中田さんにしてはちょっと拍子抜けではあったものの、どの登場人物も好ましく、過去と現在が行き来するストーリー展開もドキドキして面白かったです。
これは映画化とかされそうな。
（4.5点）
