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道具箱はささやく

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資産家の娘・早百合に意中の相手がいるのか。調査を依頼された探偵の木暮と菜々は、最後の候補者と早百合がスクランブル交差点ですれ違うよう仕向ける。だが、その寸前に、なぜか木暮は早百合に電話を入れた…(「意中の交差点」)。借金苦から、休暇を利用して質屋に押し入った刑事の角垣。逃走中に電柱に衝突するも目撃者はなく、無事逃げおおせた。だが、なぜか上司の南谷は、角垣が犯人だと見抜くのだった…(「ある冬のジョーク」)。とっておきのアイデアを注ぎ込み、ストイックに紡がれた贅沢な作品集。

長岡弘樹さんの本です。

久しぶりに長岡作品を読みましたが、ショートショートでは長岡さんの魅力が引き出し切れていない、と感じました。

面白い作品もあるにはあるものの、いかんせん短すぎていまいちオチが分からないものや理解できない話もちらほら。ちょっと無理くり感もあるものもあったり・・・。

共通で登場する個性的な刑事の存在も、かといって全部に出てくる訳ではないし、いまいち書ききれていない感がありました。

長岡さんは、短編以上で読ませる作家さんかもなあ。
他の作品では楽しめているので、好みの問題かもしれません。

ちなみにこの本が2018年に読んだ最後の本でした。
(3.5点)