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希望荘

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その部屋には、絶望が住んでいた――。
宮部ファン待望の14か月ぶりの現代ミステリー。特に人気の「杉村三郎シリーズ」の第4弾です。
本作品は、前作『ペテロの葬列』で、妻の不倫が原因で離婚をし、義父が経営する今多コンツェルンの仕事をも失った杉村三郎の「その後」を描きます。
失意の杉村は私立探偵としていく決意をし、探偵事務所を開業。ある日、亡き父・武藤寛二が生前に残した「昔、人を殺した」という告白の真偽を調査してほしいという依頼が舞い込む。依頼人の相沢幸司によれば、父は母の不倫による離婚後、息子と再会するまで30年の空白があった。果たして、武藤は人殺しだったのか。35年前の殺人事件の関係者を調べていくと、昨年に起きた女性殺人事件を解決するカギが……!?(表題作「希望荘」)
表題作の他に、「聖域」「砂男」「二重身(ドッペルゲンガー)」の4編を収録。

宮部みゆきさんの本です。

杉村シリーズ、そういえば読んでいるのと読んでいないのがあるかも・・・・とこの最新作を読んで思いました。
多分離婚の下りを覚えていないから途中途中は読んでいないな。

こちらは現実の、誰にでも起こりうると思われる人間くさくて、どこか物悲しい結末の4編。
だけどこれが生きていくってことなのだよなとしみじみ感じて、私はこっちの話の方が好きですね。

杉村さんの人の好さに救われながら、事件の真相は何とも言えない気持ちになるハッピーエンドとは言えない展開が多いです。

このシリーズは読み続けていきたいですね。
(4点)