No-music.No-life

ヤフーblogから移行しました。

欲望バス

イメージ 1

望月さんのコミック第二段。

一。欲望バス。横技?療傾

毎週金曜の夜中1時。
密かに学校へと自転車を走らせる金沢。
そして、誰もいない校舎にはもう一人。佐竹がいる。

2年前の中学1年の時から続く、奇妙な逢引き。

優秀な金沢とクラスでも落ちこぼれの佐竹には、普段の生活では何の接点もない。
むしろ、変な身分差がはびこっている為、仲良くしているのを見られる事は金沢には屈辱でもあった。

その屈折した感情から、夜の学校ではいつからか金沢が佐竹を支配するようになってしまう。

そして、現在中学3年。
成長期と共に、逆転する二人の関係。
いつの間にか、佐竹が金沢を支配するようになる。

そんなある日。
いつもとおりに忍び込んだ学校で、チャイムが故障し止まらなくなる。

何でも出来て優等生だった自分。
好きな人の事も、支配して手に入れようとしていた・・・

金沢の告白。

そして・・

「俺もずっとお前を支配したかった。」

佐竹が告白する。

しかし・・・


お互いの想いは確かに同じなのに、どうしてこんなに遠回りしてしまうのでしょう。
道路に飛び出した金沢を助ける為に、佐竹は事故に遭ってしまう。

結末も不運な終わり方です。
ああ、やりきれない。

二。欲望バス▲タルシス

バスを待つ間、バス停にある桜の木の花弁を偶然飲み込んでしまった井原。

目が覚めると和香と名乗る可愛い女の子がいた。

どうやらもう何時間も彼氏を待っているという。
関わりたくないと思いながら、時々見せるはかない表情に引き込まれる井原。

そうして・・待っているという相手がきたのだが・・

どうやら様子がおかしい?

その人には、和香が見えてない?

かみ合わない現実。
ネクタイの色が違う?
一年の時の同級生というけれど、和香なんていう名前の子、いたか?

まさか。でも・・

「私、もうとっくにあの木の下に埋められているのに・・・。自分が死んだことに気付かないふりして、ずっと待っていたなんて、馬鹿みたい」

ねえ、笑ってよ。

そうやって悲しげに微笑む和香に、伊原は・・・

それから、何度花弁を飲み込んでみても和香に会う事はありませんでした。
そして、和香のことを時々思い出しては、涙を流すのです。

桜の木の下には・・死体が埋まってるってよく聞くけど、これは切ないなあ。

三。欲望バスC浪偲監

ひょんな事から2年の時に自分を振った水置と再会した真巳子。

水置は、地下鉄のホームのベンチに座っている。
「何してるの?」
「別に。ちょっと死にたいなって思ってるだけ」

死にたいと口にする水置をほっておけない真巳子。

電車や人の流れは胎動
喧騒は鼓動
空から地上を照らし 地下を温める夕日はお母さん・・・

「地下鉄って・・・胎内みたいなんだ・・・」

地下鉄は、死に場所なんかじゃない・・ここは生まれるための・・

そう思った真巳子は、地下鉄の線路へ降り立つ。
そして出口を目指しながら、走る。

そして二人で地上へと出た瞬間・・
水置の気持ちは、変化していた。

いまいち難しい話です。
でも、凄いね地下鉄危ないよ・・

四。二人の距離

渡辺亜沙子と偶然同じクラスになったのは、名前が一字違いの渡辺衣沙子だった。
亜沙子は、ことごとく衣沙子とは合わないと嫌悪感を抱く。

自分とは全く正反対の衣沙子。

だけど、最後に気付く。
本当はうらやましかったのかもしれない・・
自分とは正反対の存在。

二人の距離は、遠いようで近かった?

葛藤しながら、話が終わります。

これもあんまりよく分からないのですよ。
絵がまだ若いです。

五。人形(ひとがた)

被服室にある実習用の小さな人形。
ひょんな事からその人形を手にしたまなみ。

しかし、その人形が喋って動いたら・・?

不思議な能力(人形が動いて喋るのが見える)を持っていたらしいまなみと。
奇妙な人形とのやりとり。

人形の中に入っている魂は、成仏出来ずに入り込んでしまった人間の魂。
その人形は、水子の魂だった。

人形と過ごすうち、色々な感情が沸き起こる。

そして、歩道橋から足を滑らせたまなみを助けてくれたのは・・・人形だった。

もう話しかけても、何をしても、人形が動くことはなかった。

「強く生きたいと願った人形は、成仏して何らかの形で生まれ変わる準備をしているの。」

そして、最後お腹を大きくしたまなみ(数年後)

そのお腹の中には、あの人形の中に入っていた彼の生まれ代わりがいるのでしょうか?

こういう風に文章にすると、ちょっと恐いね。
でも、結構いい話。

六。ペテン・エンジェル

バラバラのクラスを、どうにかして学年一の仲良しクラスに変えたい。

その思いだけが、遠山の原動力。

クラス内で行うアンケートから、皆の不満を聞き出す。
イジメをなくそう、励まそうとペテンでも何でもクラスの為に動きまわる遠山。

それに気付いているのは、クラスの中立派の笹野。
遠山は笹野にいう。

「チクったりしたら、ぶっ殺す」

ここでバレたら・・全てが水の泡。

そして、決戦の日。

しかし・・・嘘はいつか、崩壊する。

全てがバレ、弾劾される遠山。

実は遠山は、1学期一杯で転校することが決まっていたのだった。。

しかし・・・全てを知っている笹野は、皆が遠山を悪者扱いするのを聞くに堪えられず叫ぶ。

「あいつは!お前らの気持ちを代表して、実行に移しただけじぇねえか!でなきゃ、あんな簡単に皆あいつの嘘に引っかかるかよ!!」

その言葉が、クラス全体を変えていく。


この話、好きだなあ。
クラスを良くしたくて、ペテンでも何でも頑張ってしまう遠山は凄いと思うよ。

次回は「Wの庭園(ウォーターガーデン)」です。