祖師谷で起きた一家惨殺事件。深い闇の中に、血の色の悪意が仄見えた。捜査一課殺人班十一係姫川班。警部補に昇任した菊田が同じ班に入り、姫川を高く評価する林が統括主任として見守る。個性豊かな新班員たちとも、少しずつ打ち解けてきた。謎の多い凄惨な事件を前に、捜査は難航するが、闘志はみなぎっている―そのはずだった。日本で一番有名な女性刑事、姫川玲子。凶悪犯にも臆せず立ち向かう彼女は、やはり死に神なのか?
誉田哲也さんの姫川玲子シリーズ。
電車でNとRで姫川と東のコラボという広告を見て以来ずっと読みたかったのですが、ようやく読む事ができました。
結論からいうと、確かに姫川サイドの話ではあるのですが・・・
どうも姫川の活躍が弱かったかなあと。
菊田が姫川班に戻ってきたものの、一度解散した姫川班は新たな班として一課で活躍しております。
しかし菊田以外の同僚達とは反りが合わなかったりもある訳で。
菊田が昇進し、玲子と同じ肩書きを持ったせいか、対等に向き合えるようになっているのはいいです。
（というか、菊田は初登場時から大分変ったと思う。格好良くなり過ぎなくらいに・笑）
菊田の結婚によって恋愛方面はどうなのか・・・という感じですが、この二人の信頼関係は良かったですね。
で、姫川サイドの事件は東サイドの話と繋がっている訳なのですが、ガンテツ目線の話が入ってきたりして、どちらかというとガンテツの方が活躍（？）していたような。
この前読んだばかりのはずのNなのに、既にあまり思い出せなくなっている・・・
けれど、Nの方は歌舞伎町セブンの関わりもあったり、ハラハラする展開で面白いなと思ったのですが、Rは意外とあっさりと解決してしまった感じのうえに、ラストの続編ありきな終わり方ではちょっともやもやが残るかも。
シリーズとしては次が気になる・・・！という楽しみはあるのですが、単体で読んでも楽しめる方が個人的には良いかなあと。
それにしても、ストロベリーナイトで一度部下を失った姫川に二度目の悲劇が・・・・
まさかここでこの人が・・・！という展開に切なくなりました。
個人的には、RよりNの方が面白かったですが、姫川シリーズは既に続編も出ていますよね。
早く読みたいです。
（4点）
