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打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

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夏休みの登校日。中学生の典道と祐介は、なずなの前で競泳対決をすることに。典道は、競争のさなかに水中で不思議な玉を見つける。一方祐介は競争に勝ち、なずなに花火大会に誘われる。放課後、皆が打ち上げ花火のことで盛り上がっている中、なずなが母の再婚に悩んでいることを知る典道。どうすることもできない自分に典道はもどかしさを感じ、ふいに玉を投げると、なぜか競泳対決の最中に戻っていた――

監督:新房昭之
脚本:大根仁
原作:岩井俊二

物凄く久々に、酷評します。。
読んでいる方に不快な思いをさせてしまう表現があるかと思いますので、作品や人に思い入れのある方は読まないようにお願いいたします。
 
すみません、絶望的につまらなかったです・・・・。
冒頭から数分で察しました。「あ、これは・・・」と。
 
2時間もないはずなのに、何故か冗長に感じられるストーリー。
タイムリープものなので、シーンを繰り返すのは仕方ないのだけど、またそこのシーンからか・・・と思う事多々。
 
そもそも、岩井俊二作品が好きな私ですが、名前だけは聞いた事があるものの、ドラマ版は見たことがありません(ずっと見てみたいと思っているのですが・・・)。
あー奥菜恵が出てたやつかーというレベルの知識しかないので(当時全然ドラマとか観ていない流行に疎い子供だった)、原作と比べるということはまずできない前提です。
 
それでもやはり好きな監督ですから、岩井俊二原作・そして「モテキ」の大根仁脚本というのを観た時点で、嫌でも期待してしまう訳です。
 
アニメに疎いので知りませんでしたが、アニメ界では有名な方々が担当しているらしいですね。
 
ということで、多分サブカルファンの人とアニメファンの人の両方から期待されて公開されたと思われる本作ですが、もう何でしょうね・・・全てにおいて裏目に出た!という感じです。
 
君の名は。」のプロデュースでどや顔全開だったと思われる、川村元気さんの目論見は全て外れたと言っても過言ではないのではないかと。。
 
君の名はとベースは同じく、SF世界(今回は並行的に全く状況が違う世界がいくつもあるのではないか、というやつ)が取り入れられ、男女の淡い恋を軸に、夏の花火がそれを彩る切ない一夏の物語・・・を展開したかったのかもしれませんが、なんかもう・・・残念でした、とにかく色々が。

残念ポイント(酷評)
 
①キャラクター
 
私はどうも、女の子がやけに性的に描かれるアニメが苦手なんですが、まさになずながそうでした。
この制服のスカートのフリルとか、ニーハイソックスとかいります?!
浴衣に着替えるシーン、寝ているのにも関わらずボリュームのある胸の描写とか?!
海に近い街で、水泳部で、何でこんなに色白?スクール水着来て寝転がっているのとか、何を目指している?!
 
っていうか、私立じゃないんですか?!こんなお洒落な校舎と制服で?!
 
担任の先生の巨乳いじりも意味が分からない(むしろ不快・・・)ですし、女性は何とも言えない気持ちになるのではないでしょうか。。
 
そして男の子が睫毛バシバシの絵も凄く苦手・・・
で、一番嫌だったのが、顔とか腕とかの艶。桃色な感じ?
 
典道達の男子グループも、人数が多い割にただそれだけだった感じで、あれだけ登場させた意味って??と思ってしまったし。
 
母親の再婚相手なのに、いきなり殴る??普通?
医者なのに診察せずにゴルフ?!
 
で、何よりもこの子たちは一体いくつの設定なのだろう??ということです。
見ただけで全然分からないのです。女の子より小さいから中学生なんだろうけど、その割に女の子の発育が異常に良すぎる・・・。
 
とまあ、キャラクターに好感が持てなかったのが一つ。
 
②リアル風景描写との違和感
 
花火のシーンはとにかく美しいです。
が、キャラクターの描き方がどうにも不安定で(いきなりコミカルな顔になったりするし)、リアルな風景とのミスマッチ感が凄かったんです。
 
③消化不良
 
結局、伏線回収的なものが全くなく、観た人の解釈にゆだねます、という感じにしては雑過ぎる結末。え?何が言いたかったの??とポカーン。
 
しかも「もしも~」の世界が、現実のようで現実では色々あり得ない設定だったりするんですが、最後はその世界が現実になった???とにかく色々不明過ぎて終始もやっとしました。
 
④声の出演
 
敢えて「声優」とは言いますまい。
脇を固める声優陣は違和感がないので、とにかく主演二人の声があまりにも・・・・あまりにも上手くなかったのが目立っていました。
 
実際の演技では、菅田将暉くんの個性的な感じはいいと思うし、下手だと思ったことはないんですがね・・・
なんだろ、予告編では割と上手いかな?と思ったんですけど、見た目と声のミスマッチ感が。。
 
そして広瀬すずの舌足らずな発音の悪さが、この映画ではマイナスになっていたかと・・・・
歌は綺麗な声で悪くなかったんですけどね。。。
 
とにかく、あー広瀬すず菅田将暉だわ、と一度聞いただけですぐ分かるので、集中できない感じでした。
 
そういった意味では、なずなの母の声を演じた松たか子に気付かなかったのは、やっぱり上手いからなんでしょう。
 
⑤音
 
君の名は。」で、彗星が落ちてくるシーンの音があると思うんですが、カーンみたいな(笑)やつ。
あの「うわ!うるさい!」という一瞬の不快感が、この映画では割と長時間続きます。
 
本作のタイムリープの方法として、なずなが海で拾った丸い物体を投げて「もしも~だったら」みたいなことを叫ぶんですが、その時間軸の移動?シーンの音がうるさいと感じました。
 
その他のシーンでは音楽は効果的に使われている感じだったんですけどね・・・
物語の大事な部分なのに、耳に感じる不快感はいかんともしがたかったです。。

酷評しかない・・・・
 
ただ唯一良かったこと。
 
DAOKOさんの歌!
 
ラジオで名前だけは聞いた事があって、いつものギタ女的なやつだろ・・・と敬遠していたんです。
が、劇中歌と主題歌が予想以上に良かったです。
 
声の透明感が凄くマッチしていて、聞いていて心地良い。
主題歌も、米津玄師いなくても・・・と思うくらい、ずっと聞いていたいと思う感じでした。

この映画では色々な事が裏目に出ていますが、、やっぱり岩井俊二のドラマ版には興味がそそられます。
いつか見たい。
 
という訳で、映画は1,800円で見ないでいい日に行くか(個人的には、レイトショー1,300円すら惜しいレベルです)、レンタルでいいかと・・・
 
もう一生観る事はないでしょう。
 
酷評すみませんでした。
(1点)