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ピンクとグレー

大阪から横浜へ越してきた小学生の大貴は、マンションで同い年の真吾と出会う。性格は全く違う2人だったが惹かれあい、親友に。やがて高校生になった2人は、雑誌の読者モデルをきっかけに芸能活動をスタート。同居も始めるが、真吾だけがスターダムを駆け上がっていくことで2人の仲は決裂してしまうが…。

加藤シゲアキさんの本です。
 
作家が本業じゃない人が書いた小説というのは、個人的に当たりか外れしかない気がします。
でも、読む前に批判するのは違う気がするので、いつかは読んでみたいと思っていた本でした。
 
某俳優の某小説は読んでガッカリ、だったため、期待もしていなかったし、まあこんなもんでしょ・・・レベルかしらと思っていたのですが。。。
 
いやこれは・・・なんでしょう、凄いですね。
文章は少し読みにくさもあるし、文体のリズム感はなめらかとは言えないと思います。
なのに、この真吾というキャラクターのなんと圧倒的な存在感よ。
 
全体的に薄く靄がかかったような不穏さ、暗めな設定なのですが、真吾が最後の決意を固めてからの展開はどんどん惹きつけられていって、ページをめくる手が止まらなかったです。
 
荒削りなんていうありきたりな言葉で言ってしまえばそれまでですが、これが処女作というのならば、今後の作品にもおおいに期待がもてる作品でした。
 
アイドルと作家なんて・・・と、侮るなかれ。
まずは一度読んでみることをオススメいたします。
(4点)