“コレクター(修正者)”と名乗る人物から、埼玉県警のホームページに犯行声明ともとれる謎の書き込みがあった。直後、アイドルが転落死、事故として処理されかけたとき、再び死因に疑問を呈するコレクターの書き込みが。関係者しか知りえない情報が含まれていたことから、捜査一課の刑事・古手川は浦和医大法医学教室に協力を依頼。偏屈だが世界的権威でもある老教授・光崎藤次郎と新米助教の栂野真琴は、司法解剖の末、驚愕の真実を発見する。その後もコレクターの示唆どおり、病死や自殺の中から犯罪死が発見され、県警と法医学教室は大混乱。やがて司法解剖制度自体が揺さぶられ始めるが…。
中山七里さんの本です。
前作「ヒポクラテスの誓い」がとても面白かったので、ぜひ続編を！と思っていたら続編があると聞いて凄く楽しみにしていました。
前作では死体の解剖なんて・・！と慄いていた記憶がある真琴が、光崎とキャシィと共に法医学教室で働いている訳です。
まずそこにびっくり。
相変わらずの光崎の毒舌にやられつつも、見立てや解剖を任されたりとなかなか仕事が様になっている真琴の成長。
そしてついに本人登場！の、古手川の上司・渡瀬が沢山でてきます。
で、一番気になっていた真琴と古手川の恋の行方が・・・今回更に気になる感じで書かれています。
古手川が女心を分かっていな過ぎるし奥手というか何と言うか不器用というか・・・で、お互い憎からず思っているのになかなか距離が縮まらないもどかしさ！
しかし古手川が何か凄く良いんですよねえ。萌える(笑)
これはまだ続くでしょ？という感じで恋の方も法医学教室での仕事ぶりも途中で終わってしまう感じなので（渡瀬の最後の台詞がもう最高）、ぜひともぜひとも続編を。
他の作品にも渡瀬と古手川は出てきますが、特にこのシリーズでの古手川は何か可愛さがあって凄くいいです。
真琴が自分の仕事に対して猛突突進型ではあっても、直感や信念を信じて突っ走る所も好感。
今回もとても楽しませていただきました。
（4.5点）
