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不惑のスクラム

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河川敷で死に場所を捜していた丸川良平の足下に、ラグビーボールが転がってくる。ボールを追ってきた老人に「人数不足だから」と無理矢理連れていかれた先で行われていたのは、40歳以上の選手による “不惑ラグビー"。そこには、年代もバラバラな大人たちの、泥まみれの姿があった。アツ苦しい男たちのおせっかいで、生きる側に腰を落ち着けてしまった丸川は、ラグビーを通じて、仲間と心を通わせる。やがて、丸川と、丸川の抱える秘密をきっかけに、チームメイトたちも己の人生を見つめ直していき――。

安藤祐介さんの本です。
 
ラグビー、失礼ながら全くルールを知りません。
基本も全く知りません。
 
そんな私、この本を手に取ろうか迷ったのは、ラグビーのラの字も知らない私が楽しめるのだろうか?と不安に思ったからです。
 
確かに読み始めは「あーやっぱり難しいかも・・・」と思ったのですが、いい歳したおっさん達が普段の仕事での立場も忘れ、週末になると草ラグビーに明け暮れる様はなんか、物凄く格好良い・・・!
 
そして、不慮の事故ながらある過去を抱えて一度は死を決意した丸川が再びラグビーに出会い、変わっていく所が良かったなあ。
 
妻子がまさかそんな、上手い展開になる訳ないよね。。。と一度は諦めたけれど、いや最後の最後にまさかはある・・・きっとある、あってくれ・・・!と思っていたので、あのラストは嬉しい。
 
上手いとか下手じゃない、大人になっても、いくつになっても打ち込めるものがあるってなんて格好良いんだろう!
 
いつもの安藤さんの作風とは違う感じで(20代の主人公じゃないのは読んできた本の中では初めて!)はありますが、こういう作品も全然いける!
今回も元気をいただきました。
(4点)