No-music.No-life

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ちょっと今から仕事やめてくる

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ブラック企業にこき使われて心身共に衰弱した隆は、無意識に線路に飛び込もうしたところを「ヤマモト」と名乗る男に助けられた。同級生を自称する彼に心を開き、何かと助けてもらう隆だが、本物の同級生は海外滞在中ということがわかる。なぜ赤の他人をここまで?気になった隆は、彼の名前で個人情報をネット検索するが、出てきたのは、三年前に激務で自殺した男のニュースだった―。

北川恵海さんの本です。
 
書店で話題の本としてよく見ていたのでちょっと気になっていた本でした。
こちらも本をいただいたので早速読む事に。
 
転職して今月で1年経ったのですが、仕事辞めてやるー!と思っている時だったらもっと楽しめたかもしれません。
 
それにしても明らかに主人公は悪くないでしょ、パワハラされてますから!と読み手は思っているのに、どんどんうつ病的な感じで自分が悪いからだと自分を責めるばっかりになっていく主人公を止められない読者は読んでいて辛い。
 
そんな中のオアシスとして、「山本」とのやりとりだけは心が温まるというか、ほっとしておりました。
 
山本は主人公だけにしか見えない幽霊か、何か裏がある感じなのだろうなとは思っていましたが、なるほどそうきましたか。
 
会社を辞める前の啖呵の切り方とか、現実は普通こんな辞め方できないでしょうがね・・・。
 
実際私も何度辞める時はブチ切れてやろうかと思った事がありましたが(ブラック企業を辞める時に)、結局はその後何か問題が起こって面倒なことに巻き込まれて会社とやりとりを続けなければいけないとかなりたくないなと思い、普通に辞めてやりましたし。
 
ただ、凄く軽快な文章で読みやすいので、ちょっと仕事に行き詰っているかも、という時とかに読むにはすごくいいと思います。
上手く行き過ぎな感じはありますけど、こういう小説があっていいと思える本でした。
(4点)