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イニシエーション・ラブ

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バブル真っただ中の、1980年代後半の静岡。友人から合コンに誘われ、乗り気ではなかったが参加することにした大学生の鈴木は、そこで歯科助手として働くマユと出会う。華やかな彼女にふさわしい男になろうと、髪型や服装に気を使って鈴木は自分を磨く。二人で過ごす毎日を送ってきた鈴木だったが、就職して東京本社への転勤が決まってしまう。週末に東京と静岡を往復する遠距離恋愛を続けるが、同じ職場の美弥子と出会い、心がぐらつくようになる。
監督:堤幸彦

結局、観て来ました。
 
1,800円で観る勇気はなかったので、オークションで割引券を半額くらいで入手して。
 
何故躊躇っていたのかというと、
(偏見ですが)あっちゃんの演技に不安・松田翔太が苦手・原作と結末を変えている・(偏見ですが)有名な堤幸彦監督作品・・・
という主に個人的な理由からでした。
 
しかしやはり映像化してみるとどんなものなのかしら?という興味にあらがえませんでした。
 
観た感想・・・
 
・あっちゃんははまり役(演技力が・・・とは思わないほどマユ役になりきっていた)
・原作にはないラスト5分と、解説は蛇足ではないのか・・・
・何となくすっきりしないもやっと感
 
(ネタバレですが)
まず、side-Aの鈴木役の俳優さんが、ネタバレになってしまう関係から映画の予告やチラシなどで大体的に出す事ができない可愛そうな感じがあります。
なので、side-AもBも松田翔太がどちらも演じるのかと思ってしまっていたという。
 
だからこそ、side-Aを見た時点で勘の良い人ならトリックに気付いてしまうんじゃないかしらと思うんですよね。
「タック」発言も、小説だとさらっとした一文で気付かない人もいるかもしれないけれど、実際映像化すると不自然で、そこからもしかして・・・と思ってしまう感じというか。
 
原作では男性目線でマユを描いているので、そこまでぶりっこでしたたかな女に見えない感じでしたが、いやー映像化すると魔性過ぎますね、マユ。
元々女が好きなタイプではない感じで、小説を読んでいてもこの子好かんな、と思っていたのですが(ラストを知る前から)・・・
逆にside-Aの純情な鈴木君が魔性の女にもてあそばれるのではないかと心配にすらなってきますよ。
 
配役については、あっちゃんも木村文乃さんも申し分ないです。
キャストは思っていたより違和感がなかったので、蛇足的に最後にネタばらし(仕掛けばらし)があるのが凄く残念だった気がします。
 
内田けんじ監督の「アフタースクール」で、どんでん返しの結末だったのですが、あれは説明がないので一回見ただけでは全然気付かなくて。
勘の良い友達に、あのシーンはあそこに繋がっているんだよ、と説明されて初めて「ああ!」ってなって。
もう一回観たい、DVD買おうってなりましたからね。
 
映画でもう一度観たくなる、必ず騙されると煽りまくっているのだから、敢えてあの説明はいらないと思いました。
説明されちゃうことで、分からなかった人も分かるという利点はあるかもしれないけど、もう一回観たいか?と問われると答えは「No」。
 
ただ、80年代のファッションや音楽が満載で、リアルタイムで80年代に青春を過ごされた方は観ていて懐かしいかもしれないですね。
黒電話は私が子供の頃普通に使っていたけれど、今の子は黒電話のかけ方も分からないんだろうなあ。
 
(3.5点)