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憤死

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「命をかけてた恋が、終わっちゃったの!」失恋して自殺未遂したと噂される女友達。見舞いに行った私に、彼女が語った恋の真相とは!? 


綿矢りささんの本です。

 
ピンク色の可愛いデザインとは裏腹なインパクトのあるタイトル。
予備知識なしで読んでみました。
 
ブラックユーモアというか、いつも綿矢さんの小説に見え隠れしている毒がここでもかと注入されたかのような、読後感の嫌な感じ、ぞっとする感じが凄く上手かったです。
 
特に「トイレの懺悔室」のぞっとする感はお見事!
 
「人生ゲーム」も、もっとおどろおどろしい感じにもできるかな、というところで意外とすんなり終わってしまったのはちょっと拍子抜けでもあったけれど、悪くないです。
 
こういった短編集というのもまた綿矢さんの魅力が発揮されていいです。
最近の作品、ようやく本領発揮かなあという感じ。
これからも追い続けたい作家です。
(4点)