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舟を編む

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玄武書房に勤務する馬締光也は職場の営業部では変人扱いされていたが、言葉に対する並外れた感性を見込まれ辞書編集部に配属される。新しい辞書「大渡海」の編さんに従事するのは、現代語に強いチャラ男・西岡正志など個性の強いメンツばかり。仲間と共に20数万語に及ぶ言葉の海と格闘するある日、馬締は下宿の大家の孫娘・林香具矢に一目ぼれし……。


監督:石井裕也


満島ひかりのご主人、「川の底からこんにちは」の石井裕也監督作品だったのですね。
 
あまりにもあの映画とイメージが違うので、エンドロールを見てびっくり。
そして石井監督が自分と同い年と知り、二度びっくり!
 
三浦しをんさんの原作本を読み、そういえばここ数十年辞書を引いた事があっただろうか・・・と思い出してみると、ネットが普及したあたりからネットで検索することはあっても、辞書を取り出してわざわざ調べようという気が起きず、辞書にすら触れていない事実に気が付きました。
 
私の中で辞書を買おうかな、と思っていた時期が何度かあります。
 
当然、学生の頃。
あと、「アヒルと鴨のコインロッカー」の映画を見た頃(笑)。
そして、この映画を見た今回です。
 
映画化、キャストが発表された時、あまりにもイメージが違っていて、あまり期待できないな、と正直思いました。
 
ヒロインもまた宮崎あおいか・・・と。
そして、香具矢はもっとすらっとして大人っぽい、美人系のイメージだったんですね。
宮崎あおいはどちらかというと可愛い系だから、イメージが全然合わないと思ってしまって。
↑可愛いので嫌いではないですが、あまりにも宮崎あおいに頼り過ぎている感じがするの。きいろいぞうとかもそうですし。
 
松田龍平も個性的で嫌いではないけど、馬締のイメージではないなと思っていて・・・。
 
ところが、実際に映画を見てみるとどうでしょう。
松田龍平、悪くない・・・・いや、良かったですよ!
 
変人っぷりと、真っすぐで真面目で、ちょっとダサいけど、辞書を作るために何十年も時間をかけてじっくりじっくりと物事に取りこんでいく姿が、凄い格好良くて。
 
脇を固めるオダギリジョーや、加藤剛さん。
特に松本先生役の加藤さんの、辞書にかける想いが何ともいえず感動だったなあ。
 
最後に麻生久美子と名前が出ていて、一体何処で出ていたのだろうと記憶を手繰り寄せてみると、ポスターの女性!
ああー確かに気付かないはずだ!と思いました(笑)
 
133分と長い映画でしたが、これは見て欲しい映画です。
まあ、10年以上経過しているのに、馬締夫妻が全然老けてないのは御愛嬌。
 
それにしても、映画を見ていたおばちゃんの団体が、映画の途中で喋っていたり、映画に対して突っ込んだりしているのが凄く気になって嫌だった。
エンドロールまでしっかり見たい人なので、こういう人がいるとテンション下がるんだよね。
マナーって大事だなあとついつい仏頂面になってしまいました。
 
あ、違う違う。
仏頂面の誤用が映画にも取りざたされていて、目から鱗
今まで間違って使っていたのにも気付かず、日本語って本当に奥が深い!
 
仏頂面の意味は・・・・ぜひとも辞書を引いて調べてみてくださいね(笑)
辞書の「ぬめり」感、久々に体感したくなってきました。
(4点)