No-music.No-life

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スペース

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ご存じだろうか。“魔が差す”という瞬間は、たぶんどんな人にも一度や二度は訪れるものなのだ。そう、犯罪行為などとは地球とアンドロメダ星雲くらいにかけ離れている駒子にさえ、その瞬間は突然やってきたのだから。クリスマスにひいた風邪が軽快し、空はすこんと晴れ上がった大晦日、出かけたデパートであるものに目を奪われたばかりに、息が止まりそうな思いをした駒子は…。

加納朋子さんの本です。
 
ななつのこ」「魔法飛行」とこのシリーズを読んだ事がないのに、第三作目から手にしてしまいました・・・。
 
楽しめたのですが、作品間の繋がりに至るプロセスなどが全く分からなかったのが残念でなりません。
ななつのこ」は読んでいた気がしたのだけど、読んでいないようです。
 
個人的には主人公の駒子のおっとり天然キャラが好きになれなかったのですが、逆に双子の片割れが語り手の「バック・スペース」は楽しめました。
表題作の「スペース」の裏を描いた作品で、実はそんな事実があったのか!と驚きながら、色々な事に悩んだりする姿が凄く共感を持てて良かったです。
 
ふとすると少々気味が悪いというか、偶然にしては出来過ぎた恋の始まりがあるのですが、お互いが想い合う仲であれば極上の恋の始まりでもあり、うらやましくも思えました。
 
シリーズの他の作品も読んでみたいです。
(4点)