「あ、私……写真、嫌いなんだな」――と、唐突に実感した。
先日行われた会社の飲み会。
その時に皆、テンション高く写真を撮り合っていたのだけれども、私は全く携帯を取り出すことさえしなかった。
というか、写真撮ってどうするの？と冷静に見ていただけであった。
ぼんやりとしていると、唐突にカメラを向けられる。
撮られる事も好きではないので、全くカメラに目線を向けず、映らないように逃げていた。
後日、撮影したという写真を（見たくもないのに）見せられると、隠し撮りか？と思われるほど、意外と自分の写真があっておぞましさを感じた。
「フォルダにアップしておくから」という話があったが、私はその後一切見る事もなかった。フォルダにアクセスさえせずに。
しかし、驚くほど皆が自分自身の写真を欲しがっている事に気付き、驚いた。
携帯にデータを送ってほしいとか、映っているか見たい、とか。
私は、自分の写真など全く見たくもないし、欲しくもない。
そんなのもらって、どうするの？
思えば、旅行に行っても、久しぶりに誰かと会っても（親しい友人とならプリクラは時々撮るけど）、人物写真（自分含め）を撮る事がほとんどないことに気付く。
アルバムをめくっても、誰かに撮影してもらったもの（特に撮ってと頼んだ訳ではない、流れで撮影に応じたものだったりするのだが）以外は、一切自分の写真がない。
小さい頃から成長した今に至るまで、どんどん自分の写真が少なくなっていって、ちょっと面白い。
そういえば、自分は鏡を長時間見る事もないな。
寝癖がついてても気にならないし、化粧は薄化粧。
長時間鏡とにらめっこして身支度を整える事なんて、ないし。
ああ、そうか。
多分、自分の顔を見るのが嫌なのかもしれない。
写真映りが最低最悪な状態であることは勿論、フラッシュで何度も瞬きして写真を何回撮りなおされたか分からない（卒業アルバムの写真・免許証の写真・成人式の写真とか）事も写真嫌いを更に強靭なものにして。
誰かが、自分なんかの写真を持っている事が、おぞましいと思う。
気持ち悪い。
別に何かトラウマになるような事はないはずなのにな。
何でだろう？
写真、やっぱり嫌いだな……。
皆さんは、写真、好きですか？
