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『DocumentaLy』アルバムリリース記念 サカナクション公開ビジュアル&トークセッションに参加してきました。

DocumentaLy』アルバムリリース記念 サカナクション公開ビジュアル&トークセッション
2011年12月18日(日)11:00~@渋谷WOMB
 
行って参りました!
タワレコでアルバムを購入すると、星野源さんと一郎さんの「サケノサカナ」イベントと、今回のイベントの応募ハガキが付いてきたのですが、「どうせ当たる訳ないし」と思いつつ、しかし出さなければ当たらないという事もあるので、気まぐれに応募してみました。
 
過去音楽系の招待制イベントが当たったのは、MUSIC DAYのライブイベント(レミオロメンが出始めの頃のイベント)、APOGEEスムルースなどがあるのですが、今回ばかりは絶対当たる訳ないと思っていました。
今年のサカナクションは、だってとにかく凄い活躍しましたからね。
倍率も高いし、そんな奇跡が起こる訳・・・と思っていたら、ある日帰宅すると一枚のハガキが。
 
「あ、当たった・・・!」
 
思わず茫然とした後、我に返って狂喜乱舞でした。
そして迎えた当日。


10:30集合と書かれていたので8時前には家を出る事にし、早めに渋谷に着いたのですが・・・一本曲がる道を間違えて、明らかにライブハウスなどありそうもない所に行ってしまい焦りました。
同じくイベントに行こうとしている女性二人組が地図を片手に迷っていたようだったのですが、その人達とまったく違う道に行っていた時点で気付けよ方向音痴の私!と思いつつ、余裕を持って出てきたのでもしややっぱりあの「O-EAST」とかある道かしら?と慌てて戻ると、ライブハウスとほぼラブホしかないような路地にひっそりと会場があったのでした。
 
そしてどうでもいいことですが、招待制のライブだというのに、私とまったく同じストールを羽織っている女性の姿が!
気まずいのでそそくさとバッグにしまいつつ(笑)、列に並びます。
 
100名程度、座席に座っての観覧かな?と考えていたら、大間違いでした。
スタッフ曰く、約300名の招待制イベントなのだとか。
私は整理番号56番という奇跡の番号だったので、かなり前の方に陣取る事ができました。
右側の端っこです。
ステージと2mくらいしか離れてません。
 
ステージにはスクリーンがあり、先日発売されたPV集の映像が流れています。
まだDVDを購入していなかった私は、「一郎さん若いな―。今は大分やつれてきた印象があるが、大丈夫かしらー?」なんて思いながら、ぼんやりとスクリーンを観ながら待つこと30分。
 
11時少し過ぎ、今回の主催でもある「J-WAVE」で放送中の「REAL-EYES」の番組MCの藤田琢巳さんが登場し(なかなかイケメンなお兄さんでした。そういえばラジオでこの声を聞いた事があるような・・・。ちなみに、サカナのライブ前などに流れるアナウンスも担当していたそうな)、続いて一郎さんが登場です。
 
シックなブルー系で統一されたシャツとパンツのシンプルないでたち。
何か凄い細い気がする。顔色もあまり良くないような・・・と思うくらい近い距離でした。
(確かに「40時間ぐらい寝てません」と言っていて、早朝から栄養ドリンクを持参していたとのことで)
しかも私が陣取った位置側に一郎さんが!


藤田さんの質問に対し一郎さんが質問に答えるトークセッションと、合間に映像を流していくという流れでした。
内容としては、大体こんな感じでしょうか。物凄くアバウトですが・・・・。
 
トークセッション:
①「DocumentaLy」の製作秘話
②「SAKANARCHIVE 2007-2011〜サカナクション ミュージックビデオ集〜」について
③「エンドレス」が完成するまでの苦悩
④質疑応答
⑤今後の戦略や、予定など
 
ビジュアル:
1)「DocumentaLy」特典映像に未収録の一郎さんがエンドレスを完成させるまでの苦悩を追った未公開ドキュメンタリー映像
2)初めて「エンドレス」を歌い、爆音視聴会で公開した映像
3)「SAKANARCHIVE 2007-2011〜サカナクション ミュージックビデオ集〜」のトレーラー映像
 
今回の企画は、一郎さんがビクターにお願いして実現した形ということで。
既に名古屋でも(確かそうだよね?)行っているイベントだったそうなのですが、その時は何故か地べたに直座りで座布団持参だったのだとか(笑)
「あまりこういうのは得意ではない」と言いつつも、なかなか乙な企画を考えてくれたものです。
 
簡単にトークの内容など・・・(うろ覚えな部分もあるのでざっと書きます)
 
エンドレスの苦悩
・2011年は震災で多くの人が亡くなり、レイ・ハラカミさんが亡くなり、身内がなくなり、一遍に色々な事が起きた年だった。だからこそ、「エンドレス」を納得のいく形で仕上げたかった。
本来であれば、今年初のシングル曲として発表を予定していたのに間に合わず、「ルーキー」「バッハ~」が先行して出る形になった。
・1月くらいから作り始めたのになかなか完成せず、そして身内が亡くなった時「これで曲が書けるようになるかも」と、丁度曲ができなくて悩んでいた時期だったので、少しでもそんな事を思った自分が嫌だった。
・こんな時だから、前向きに頑張ろう、みたいな曲を書けばよいのかもしれないけど、自分は絶対そうしたくなかった。歌っていくうちにずれていたものがピタッとはまるようになる、みたいな曲にだけはしたくなかった。最初からピタッとはまるような、妥協せず、曲ができた時から納得できるものにしたかった。
 
7月末のハラカミさんが亡くなった日から、ロックインジャパンフェスの当日、曲の完成までのドキュメンタリー映像が流れました。
「全然歌詞が浮かびません」
「寝ていません」
「もう少しで完成しそうです、あともう少し・・・」
苦悩する一郎さんの映像が印象的でした。
そして、完成した時に少し泣きそうになっているのも。
 
曲を作る事に対する思いやこれからしてみたいこと
・音楽を好きだという人は、全体の1割くらいしかいないと思う。その中でも、CDを買う層というのは、親からお金をもらってCDを買う層が一番多い。自分で稼いだお金でCDを購入する層向けだけではなくて、どの人にも聴いてもらえるような曲を作りたい。
・親世代は「最近の音楽は分からん」と言うけれど、75歳くらいで寝たきりとかになっても、Mステに出てるミュージシャンを見てこの音楽良いなーみたいに言えたら良い。
・次のアルバムを20万枚売って、幕張メッセ2DAYSをできるように頑張りたい。
・見る側が変われば、演奏する側も変わる。今度はホールツアーんんかもやってみたい。
・例えばビクターのHPで、所属アーティストがユーストリームとかで番組を発信するとか、そういうことができたら、アーティスト・事務所・レコード会社とそれぞれにメリットがあるのではないか?


最後に質疑応答コーナーがあったのですが、指名された人が皆凄い真面目でやたら上手い質問ばかりだったので、一瞬スタッフの方が?!と思ってしまったくらいでした(笑)
たまたまかもしれないですが、最近ファンになったばかりで、且つ今まで音楽から遠ざかっていた人や全くこういう系の音楽を聞いた事がないという人がいたりして興味深かったです。
 
印象的だったのは、3月頃にある病気になって休養せざるを得なくなった時、ドラムの江島さんが率先して遅れがちな作業などの対応にあたってくれたのだそうです。
その時、右耳が突発性難聴で聞こえない一郎さんに変わり「俺がお前の右耳になる!」と言ったそうですよ。
痺れますね・・・!
 
また、岡崎さんがメンバーが皆ドキュメント映像を撮るという趣旨なのにもかかわらず、「岡崎だけがさぼって二日くらいしか撮ってなかった(笑)」のだとか。


ライブハウスに300人がスタンディングだったので、ライブであればまだ良かったものの、1時間半くらい立ちっぱなしで、どうも朝からお腹の調子が悪くて気が気ではなかったり。
途中で具合が悪くなってしまう人も出て、前方のお客さんだったので一郎さんが気付き「ごめんね。。やっぱり立ち見はきつかったかな・・・。なんなら直座りする?ってか、俺らも立って喋ろうか」と最終的には皆が立ちっぱなしの状態でしたが、こういうことが自然にできる一郎さんが格好良かったなあ。
 
今回のイベントで、一郎さんを始め、サカナクションがどれだけ音楽に対して真摯に向き合っているのかを垣間見た気がします。
特に「エンドレス」が生まれるまでの苦悩はすさまじかったようで、しきりに「ビクターが・・・」と事務所のせいにしようとする一郎さん。
「他のアーティストの方も、当然音楽に本気で取り組んでるし、俺以上に曲を作るまでに凄い時間をかけてるだろうし、それに比べたら俺なんて大したことがないのかもしれない」みたいなことを言っていたのですが、果たして最近のヒットチャートを賑わしているアーティストの皆さんはどうなのか?と疑問に思ったり。
 
「最近のヒット曲なんかは、ストレートにメッセージをぶつけて、聞く人に伝わるような歌詞が多かったりするけど、自分はそういう風には歌詞を書くことはできない」というような事も言っていました。
それは批判ではなく、一郎さんが信じているものやスタンスを見せつけられたようでもありました。
 
そういえば最後の質問で、「恋愛」について言及することがあったのですが(「サカナクションは恋愛の歌がないが、今後もないのか?」みたいな)、1~4月期は一郎さんも恋をしていたそうで、「バッハ~」などは恋愛が絡んだ曲なのだそうですよ(えー!?・笑)
今まで愛をテーマにした曲を書かなかったのは単純に「恋愛をしていなかったから」だそうです(笑)


何だか全然上手く伝えられませんが、そんな感じの1時間半でした。イメージ 1
ふー立ち見は疲れたけど、満足満足。
 
と思っていると、
「山口が最後に一人一人の方と握手させていただきます」というアナウンスが!
 
そしてまさかの、会場でDVD購入でサイン入りクリアファイルの特典つきとはー!!!
早速DVDを購入して、次は握手です。
 
ライブハウス出口の所に一郎さんがいて、一人一人に握手&一言メッセージをいただけるというレアなものでした。
 
イメージ 2
 
かなり長々と喋っていた方もいたようですが、私の前の人は握手だけでさっと帰っていき、私も喋れないかも・・・と思っていたのですが、口をついて出たのは「またライブ行きます!」という言葉。
少し間があって、一郎さんが「じゃあまた、ライブで会いましょう」と言葉を返してくれました。傷のなく華奢で滑らかな手でした。
自分が一郎さんの手に触れている、ということが信じがたいほど、ふわふわとした心地良い気分で会場を後にしたのでした。
 
あまりにもテンションが上がったので、帰りにタカノで苺のロールケーキ(¥1,365)を購入して帰りました。
あああ・・・・凄い幸せな日でございました。
 
ますますサカナクションの虜になってしまいそうです・・・!
ありがとう、一郎さんっ!!!