No-music.No-life

ヤフーblogから移行しました。

モノレールねこ(文庫版・再読)

イメージ 1
 
小学生のぼくは、ねこの首輪に挟んだ手紙で「タカキ」と文通をする。ある日、ねこが車に轢かれて死に、タカキとの交流は途絶えたが…。表題作の「モノレールねこ」ほか、ザリガニの俺が、家族を見守る「バルタン最期の日」など、夫婦、親子、職場の同僚など、日常にさりげなく現われる、大切な人との絆を描いた8編。


加納朋子さんの本です。
 
吉田伸子さんの解説に「ザリガニの話で泣くなんて思いもしなかった」という一文があります。
ザリガニ?そんな話で泣く訳ないじゃん、なんてなめていると、大変なことになります。
絶対泣きますから。
 
オチが分かっているのに・・・!
なんで読む度にザリガニの話で泣いてしまうのだろう・・・。
 
元々、アンソロジー小説で読んだ表題作の「モノレールねこ」が出会いでした。
この話は何度読んでもほんわか温かい気持ちになるから大好きです。
 
久しぶりに再読しようかな、と思って読んでみるとやっぱり泣いてしまいました。
「バルタン最期の日」は本当にダメです。
構えてたし、一度は読んでるからもうオチも分かってるし!と思っていたのに、それでも気付けば鼻がぐずぐずいっていました・・・。
 
何度読んでも良いものは良い。
ちょっと切なくて、だけどほんわか温かな読後感。
そして、ほろり泣ける短編集。
 
死ぬまでに何度でも読みたい名作です。